ロッテ・佐々木朗希(左は吉井理人監督)

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 ロッテは9日、佐々木朗希投手(23)のポスティングシステムによるメジャー移籍を容認したと発表した。現行の大リーグの労使協定ではマイナー契約しか結べず、年俸は低く抑えられる。ロッテ側も高額の譲渡金を得ることはできないが、早くから米挑戦を要望していた165キロ右腕の夢を後押しする決断を下した。佐々木は球団を通じ、「世界一の選手になれるよう頑張る」とコメント。移籍先の最有力候補には大谷、山本らが所属し、今季ワールドシリーズを制覇したドジャースが挙がっている。

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 2年待てば“青天井”の契約が結べた佐々木だが、今オフの移籍で契約金や年俸、ロッテへの譲渡金はどうなるのか。

 「25歳ルール」の対象選手について、米球団の青田買いを防ぐため「国際ボーナスプール」が定められ、契約金も制限されている。球団によって額は異なるが、米報道によると、多くの球団が24年分の大部分を使っており、最も残しているのはドジャースで約250万ドル(約3億8000万円)。だが、12月15日にリセットされ、1月15日からは各チームに定められた来季の枠になる。来季の最少はド軍、ジャイアンツの514万6200ドル(約7億9000万円)、最大でレイズやマリナーズなど8球団の755万5500万ドル(約11億5000万円)の契約金を最大で手にできる。よって、契約が成立するのは1月15日以降が濃厚だ。

 1年目の年俸は最低保障74万ドル(約1億1000万円)となる可能性が高い。同じ5年目終了後に挑戦した大谷は契約金が231万5000ドル(約2億6000万円)、年俸は54万5000ドル(約6100万円=ともに当時のレート)。現行制度ではロッテへの譲渡金は契約金の25%、最大でも755万5500ドルの25%、約189万ドル(約2億9000万円)になる。