新天地のパルマで正守護神の座を掴んだ鈴木。(C)Getty Images

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 先輩のレジェンドOBから賛辞が寄せられたことは励みになる。ただ、最終的な評価はこれからだ。

 かつてパルマでプレーした元フランス代表のセバスティアン・フレイが、日本代表GKの鈴木彩艶に言及した。古巣の後輩に好印象を抱いているようだ。しかし、シーズンを通じて見ていく必要があるとも話している。

 今季からパルマに加入した鈴木は、精度の高いキックとビルドアップへの参加、鋭い反応でのファインセーブの数々を称賛されている。一方で、飛び出し時のミスなどで失点に絡んだことへの批判もあった。セリエA第3節ナポリ戦では退場も経験している。

 パルマ専門サイト『Parma Live』によると、フレイは『SportParma』で「足を使ったプレーという点では興味深い選手だ。やりやすそうだったし、素晴らしいロングフィードを持つ。それは今、役立つかもしれない」と述べた。

「セリエAでシーズンを通じて見てみたいと強く思う。はっきりとした考えは持てないかな。フィジカルはしっかりしており、飛び出しで勇敢。積極的な姿勢だ。保持時のポジションが高すぎるときもある。だが、いま評価を下すには、まだあまり見ていないんだよ」
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 シーズンは長く、まだ3分の1も消化していない。GK大国イタリアで鈴木が確かな地位を手にするには、まだ多くの時間が必要だろう。何より、チームの成績次第でもある。

 前節でジェノアに0−1とホームで手痛い黒星を喫したパルマは、第2節のミラン戦を最後に9試合白星から遠ざかっている。順位は14位に落ち、最下位とはわずか1ポイント差だ。さらに、ジェノア戦で負傷した中盤の要アドリアン・ベルナベは、年内絶望とも報じられている。

 開幕当初の熱量が下がり、厳しい声が寄せられつつあるパルマ。鈴木はこの苦しい時期にチームを支え、流れを変える助けとなれるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部