都内で最後のお願いを行った石破茂首相

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 第50回衆院選は27日、投開票される。選挙戦最終日の26日は、各候補者が最後のお願いに声をからした。自民党総裁の石破茂首相(67)は、丸川珠代元五輪相(53)ら裏金議員を含む東京都内の選挙区を重点地区と定め、計7か所で応援演説を行った。

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 石破氏が最後に勝負をかけたのは、首都・東京だった。この日は7か所で集中演説。「いままで足を棒にしてお願いしてきましたが、まだ足りません。皆さま、電話で(自民党への投票を)呼びかけていただけるでしょうか。力を貸してください」と、なりふり構わずシャウトした。東京は激戦区が多い上に、浮動票が多いとされる地域。石破氏が勝敗ラインと定める自公過半数を保持できるかどうかを左右する。この日は、裏金問題で比例重複していない山田美樹氏(1区)、丸川珠代氏(7区)の両女性議員の選挙区をハシゴしたあと、豊洲駅前で最後のお願い。15区から立候補している大空幸星氏(25)の応援演説で、12日間の選挙戦を締めた。

 自民には裏金問題で逆風が吹きすさぶ。党関係者によると、危機感を募らせた自民党は、選挙戦中盤に東京・大阪・北海道など40の選挙区を重点区に指定した。石破首相は15〜20日の序盤は多くて4か所の演説だったが、21日に7か所、22日に5か所、23日に6か所、24日に6か所と急増。25日こそ4か所だったが、ラストデーは再び7か所とスパートをかけた。

 この日、石破氏は聴衆に「日本のため、力を貸してください」と声を振り絞って訴えかけた。波乱万丈、さまざまな騒動も渦巻いた今回の衆院選。審判は27日に下される。(樋口 智城)