ワールドシリーズ第1戦、延長10回裏、大谷の飛球を捕りそのままフェンスを体ごと越えたヤンキースのバードゥーゴ(25日)=Jayne Kamin−Oncea−Imagn Images-USAトゥデー-ロイター

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 25日(日本時間26日)にロサンゼルスで行われた米大リーグのワールドシリーズ第1戦は延長十回、フリーマンに逆転サヨナラ満塁ホームランが飛び出したドジャースが、ヤンキースを6−3で破る劇的な幕切れとなった。

 大谷翔平は、もう少しでさく越えというフェンス直撃の二塁打を放って、同点のホームを踏むなど1安打1得点で勝利に貢献。延長十回の打席では、珍プレーも演出した。(デジタル編集部)

 1番指名打者でいつものように先発出場した大谷。ヤンキース先発のサイ・ヤング賞投手、ゲリット・コールとは3度対戦し、無安打に抑えられたが、本領を発揮したのは4打席目だった。

 1点を追う八回一死、3番手右腕のケインリーの低めのチェンジアップを捉えて右越えの二塁打に。フェンスの上部に当たる大きな、そして速度183キロという痛烈な当たりだった。ヤンキース守備陣のミスもあり、大谷は一気に三塁へ。到達するとベンチに向かって両腕を振り上げた。昨年のWBCの準決勝メキシコ戦を彷彿とさせる派手なアクションでチームを鼓舞すると、続くベッツの中犠飛で同点のホームを踏んだ。

 延長十回には、大谷の一打を巡り珍プレーがあった。一死一、二塁のチャンスで大谷の打球は左翼のファウルゾーンへ上がった。これを左翼手のバードゥーゴが懸命に追いかけ好捕。ただ、勢い余って、低いフェンスを体ごと越えてしまい、観客席に飛び込んだ。これで、ボールデッドとなり、2人の走者は二塁と三塁へそれぞれ進塁した。

 1点差で一塁が空いたことで、2番ベッツは申告敬遠となり、3番フリーマンとの勝負に。結果として、ワールドシリーズ史上初のサヨナラ満塁本塁打が飛び出すことになった。

 大谷は試合後、中継局のインタビューに「最高のホームランだった。最高の勝ち方で1戦目を取れた」と語った。「最高のホームラン」を放ったフリーマンほどではなくても、大谷もしっかりと、歴史的な1勝に貢献した。