◆米大リーグ ワールドシリーズ第1戦 ドジャース6x―3ヤンキース=延長10回=(25日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ヤンキースのG・スタントン外野手が25日(日本時間26日)、得意のドジャースタジアムでワールドシリーズ1号本塁打を放つなどの活躍。延長10回、3−2で勝利目前から、フリーマンにまさかの逆転満塁サヨナラ弾を被弾し、黒星発進となった。

 スタントンは1点を先取された直後の6回、1死一塁。カウント1―2から4球目、見逃せばボールかもしれない内角低めへのナックルカーブをすくい上げた。左翼ポール際、外野フェンス裏のドジャースのブルペンへの逆転2ランで、ア・リーグ優勝決定シリーズの第2戦からポストシーズン4戦連発となった。打球速度116・6マイル(187・7キロ)の一発。MLB公式サイトのサラ・ラングス氏のX(旧ツイッター)によると、打球速度の計測が始まった2015年以降のワールドシリーズ史上で最速の当たりだったという。

 昨季サイ・ヤング賞のエース右腕G・コールが先発。7回途中まで4安打1失点4奪三振と快投。大谷翔平に対しては中飛、空振り三振、遊ゴロの3打数0安打に抑えた。だが8回1死から3番手ケンリーが大谷から右越え二塁打を打たれ、送球エラー間に三進。4番手ウィーバーがベッツに中犠飛を打たれ、同点に追いつかれた。

 延長10回。1死からチザムが右前打で出塁すると、二盗に成功。申告敬遠で塁を埋めて1死一、二塁となった。そこでチザムが無警戒だったのか悠々と三盗も決めた。1死一、三塁でボルピは遊ゴロに倒れたが、その間にチザムが生還し、大きな勝ち越し点を奪った。その裏には1死一、二塁で大谷を打席に迎える危機に立たされ、左邪飛に打ち取ったが、2死満塁でフリーマンにまさかの逆転サヨナラ満塁弾を浴びた。

 一発の飛距離が魅力のスタントンはマーリンズ時代の2015年5月12日に、ドジャースタジアムで飛距離475フィート(144・8メートル)の場外弾を放っている。ロサンゼルス北部のパノラマシティー出身のスタントンは、ドジャースタジアムでキャリア通算3割9厘、10本塁打、26打点。19長打、長打率7割2分3厘と得意としていた。

 注目のジャッジは3打席連続三振から、第4打席で中前打で自身ワールドシリーズ初安打をマークした。