予選12位の明大の選手たち(撮影・佐々木彰尚)

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 「箱根駅伝・予選会」(19日、陸上自衛隊立川駐屯地〜国営昭和記念公園)

 第101回箱根駅伝(25年1月2、3日)の出場権をかけたレースが行われ、43校が10枚の本戦切符をかけた戦いに挑んだ。予選会は各校10〜12人が参加し、上位10人の合計タイムで争い、立教大などが本戦出場権を獲得した。

 一方で本戦常連校に落選が続出した。10位とわずか1秒差の11位に終わった東農大は、昨年、1年生ながら日本人トップでゴールし、今年5月の日本選手権1万メートルで日本人学生歴代最高の27分21秒52をマークした怪物ルーキー前田和摩(2年)の欠場が響き、2年連続71回目の出場を逃した。選手たちは泣き崩れ、小指監督は「悔しいね。前田を入れてもダメなタイムなら仕方ないが、終わってみれば前田がいたら勝負できたので」と悔やんだ。

 異例残暑となった今年の大会は午前9時時点で気温が23・2度。昨年よりも5度気温が高く、日本テレビの中継で解説を務める神奈川大の大後栄治前監督は「過去最悪のコンディションでは」と話すほど、過酷なレースとなったが、影響が大きかった大学も。7度の総合優勝を誇る明大は12位で7年連続66回目の出場ならず。集団走と自由走に分けて走ったが、自由に走った選手のタイムが伸びきらず。山本監督は「申し訳ないし、残念。タイムを稼がなきゃいけないところで稼げなかった。それが10位と59秒差というところにつながった。暑さはみんな一緒ですから」と、無念を吐露。「何が良くて何がダメだったかを共有してリスタートしていくことが大事」と話した。8年連続出場中だった国士舘大も13位に終わった。

 19年大会の優勝校で、11年連続本大会出場中だった東海大はゴール直前にロホマン・シュモン(3年)が残り10メートルで熱中症で倒れ込み、無念の棄権。悲劇的なアクシデントに見舞われ、11時間3分39秒で14位に終わり、落選した。

 1位通過となった立大の高林監督が「ちょっと異常」と吐露したほどの10月にして異常な暑さが波乱を呼んだ。