涙を流す11位の東農大(撮影・佐々木彰尚)

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 「箱根駅伝・予選会」(19日、陸上自衛隊立川駐屯地〜国営昭和記念公園)

 第101回箱根駅伝(25年1月2、3日)の出場権をかけたレースが行われ、43校が10枚の本戦切符をかけた戦いに挑んだ。予選会は各校10〜12人が参加し、上位10人の合計タイムで争った。東農大は11時間1分26秒でわずか1秒差で11位となり、本戦出場を逃した。

 会場を重苦しい空気が包んだのは11位の東農大のタイムが表示された時だった。10位の順天堂大とはわずか1秒差。その場で泣き崩れる選手もいた。小指徹監督は「悔しいね。前田を入れてもダメなタイムなら仕方ないが、終わってみれば前田がいたら勝負できたので」と悔やんだ。

 午前9時時点で気温が23・2度と昨年よりも5度高い過酷な条件となったレース。東農大はエースの前田を欠く中、10人が懸命に走ったが、あと1秒の悲劇で箱根路には届かなかった。

 前田は5月の日本選手権後に気胸を発症。早い段階で前田抜きの戦いになることは選手にも伝えていたという。指揮官は「来年は前田も復活して強い新人も入ってくるし、3年もいるので強くなりますよ。この悔しさを忘れず、来年こそはトップ通過を目指す」と、力を込めた。