スポニチ

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 宮崎で行われているフェニックスリーグを視察した阪神・藤川球児新監督(44)が若虎のアピールに「最高の試合。来て良かった」と目を細めた。6回無死一、二塁から前川がDeNA先発の石田から右翼へ逆転3ラン。さらに今季1軍デビューも果たした野口が左翼へソロ本塁打と2者連発。井上も2本のタイムリーを披露した。投手陣では西純と椎葉に改善できる可能性を見抜いていた。以下は一問一答。

 ――野手の方については。

 「最高ですね。もう…正直言うことがないというか、すごくこう、本当に未来を感じさせてくれるような攻撃と。前川もすごく良かったし、1打席目レフトフライでしたけど、ね。6回でノーアウト1、2塁で進塁打を1軍だったら打つようなところ、昨日はちょっと打ったんですけど、そこで。それを思い切って振ってくれたんで、ホームランという結果になって、1軍でやるべきことと、今彼が取り組んでほしいことっていうのを、1発でこう答え出してくれたっていうのは嬉しかったし、嬉しかったというか、素晴らしいことだし、野口がその後ホームラン打ったんですけど、ずっとDHなんで、サイドでスイングで、自分で振る準備をしていたということで。準備の大切さも見えたし。全員ですね。他の選手も素晴らしかったですし。結果だけじゃなく。井坪も代打で出てきて打ったし。中川も三振でしたけど、1球1球のボールに向かっていく姿と言うのは本当に魅力的に映る部分が。解説していても魅力的に映っているような選手ですね」

 ――これと決めた野手は右左に関係なく使っていきたいか。

 「一存で?まだ首脳陣と1回も会っていないので。また以降に同じような質問をもらえたら。秋季キャンプ中にそれはお答えできると思うんですけど。いま現状では1人で動いている状態で。ここ何日か言っているように今じゃないのかなと思いますね」

 ――前川、井上をミーティングで名前を出していたが、それを受けての今日の試合を見て。

 「彼ら2人だけというのは、今話したところまでかなと。あの、結果が素晴らしかったので。誰が見てもよく見えるんですけど。全体的にふっと抜けたような攻撃を見せてくれたとうのは、やっぱり若々しいし、すっごい勢いを感じましたよね」

 ――昨日は選手が「誰にでもチャンスある」という監督の話をしていた。台頭をどんどん見ながらチームをつくる。

 「スチールも、福島が代打で出てヒット打って、走りづらい1ボールというカウント。ストライクが来やすいカウントなので、1ストライクだったら誘ったりするので走りやすいとか関係なくスタート切ってセーフになったり。あと盗塁したの山田か。うん。何かをしようとしているっていうのは、塁に出て感じさせてもらえる。その動きが非常に活発だったっていうのが、いわゆる全体が変わるっていうので、そうなると競争じゃなくて自分を高めていってるので、だからその姿が欲しいんですよね。競争してほしいわけじゃないんですよね実は。自分を高めていって、アスリートなので、個なので、まず。それが集合体になるのが一瞬見えたので、すごい勢いを感じたっていうのはそういうことなんですけど、それがチーム全体としてこれからどんな化学反応を起こして、首脳陣もみんな集まって、コーチたちも同じくそういう動きを持ってきてくれるので、それが楽しみで可能性感じましたね、すごく。今、本隊で1軍の選手たちが少し休んでますから、その選手たちもまた入ってってなると、伸びしろをすごく感じさせてくれたというところで、もっと精力的にみんなとコミュニケーションを取ったりとかしていきたいと思いましたね」

 ――2日間の収穫は。

 「当然ありました。自分が若い時を思い出して、監督さんがどういう思いで来られたか分からなかったんですけど。みんなにとって大切な役割だったなと思いますし、僕自身がどうかというより。監督という役割は大切にやらなきゃいけないと改めて思いました。本当に選手たちが素晴らしいし、見てなくてもやってくれるんです。今の選手はすごくまじめなので、自分がいなくなっても『冷めるな』ということと『慣れるな』ということに対してやっぱり、またこのあと少し期待しながら、やっぱり親心もあるのでケガだけしないでほしいなと思うので、そこをまたトレーナーさんを含めてやってもらったら、すごく楽しみにして今日は帰れます」

 ――小幡と前川は今後も宮崎で試合か?

 「そうですね。どうなっているかは覚えていないですけど、実戦があるうちは実戦があった方が、小幡に関しては故障の期間もあったので、そこの部分で今もヒットが出ていますし、ある程度いいイメージのまま終わってもらって、悪くなるかもしれないしね、この後。それは最後まで経験してもらって、それから何かに打ち込む、安芸のキャンプにするというのが僕としてはいいのかな」

 ――FA取得の選手と交渉の場にいくことは。

 「もちろん進展具合によっては当然、残ってもらいたいし、残ってもらわなきゃ困るんですけど、やっぱり彼らの権利なので。これを言うとファンの方もどうしても残れとなるので、僕は本当に個人の権利なので、まず個人が尊重されるべきだと思います」

 (自ら)「最高の試合でしたね。来てよかった」