◆米大リーグ ナ・リーグ優勝決定シリーズ第4戦 メッツ―ドジャース(17日、米ニューヨーク州ニューヨーク=シティフィールド)

 ドジャース・山本由伸投手(26)が17日(日本時間18日)、リーグ優勝決定シリーズ第4戦の敵地・メッツ戦に先発し、4回3分の1で73球を投げて4安打2失点、4者連続三振など8奪三振で、5―2と3点のリードを持って降板した。「1番・指名打者」でスタメン出場した大谷翔平投手(30)は、初回先頭の1打席目に、第3戦の5打席目から2打席連続弾で、ポストシーズンでは日本人初となる先頭打者本塁打を放った。

 1点のリードをもらって上がった山本の初回のマウンド。先頭のリンドアこそ遊ゴロに打ち取ったが、続くビエントスには2球目の95・1マイル(約153・0キロ)の直球を右翼席に運ばれて追いつかれた。それでも続くアロンソ、ニモからは連続で空振り三振を奪って追加点は許さなかった。2回もマルテ、マルティネスと連続三振でイニングをまたいで4者連続三振。イグレシアスに左前安打を許したが、ベーダーからも三振を奪って、2回終了時点で5三振と、奪三振ショーを見せた。

 3回にはエドマン、E・ヘルナンデスの連続適時打で2点をリードしたドジャース。山本は3回裏に2安打と四球で1死満塁のピンチを迎えたが、ニモの二ゴロの間の1失点のみに抑えて、1点差に迫られたがリードを守った。3点差となった4回はたった10球でこの試合初めての3者凡退。チームの得点直後のイニングをしっかりと締めた。

 3点をリードした5回は先頭のアルバレスに死球を与え、リンドアから空振り三振を奪ったところで、2番手のフィリップスに交代。走者を返すことなく、3点のリードを守った。

 レギュラーシーズンでは右肩痛のため約3か月の離脱がありながら18登板で7勝2敗、防御率3・00だった山本は、パドレスとの地区シリーズ第1戦で先発するも3回5失点でKO。それでも2勝2敗で迎えた第5戦に中5日で先発してダルビッシュと投げ合うと、5回2安打無失点の好投を見せてチームを勝利に導いた。

 再び中5日で迎えるリーグ優勝決定シリーズ第4戦のマウンド。前日の試合(第3戦)前には、「やっぱり立ち上がりはすごく大切だと思う。その先制点が流れを左右することもすごくあると思うので、ピッチングの中でも立ち上がりはすごく大切にしてます。(メッツは)やっぱりすごく勢いのあるチームだと思いますし、すごくいい選手もたくさんいる。しっかりベストな状態で挑みたいなと思います」と意気込みを口にしていた。

 この日のメッツ打線は、山本がレギュラーシーズンで右打者の被打率が2割6分3厘だったが、左打者が1割9分3厘だったことから両打ちのリンドア、4番のニモ以外は右打者7人をスタメンに並べた。この日の試合開始時の気温は12度。前回登板のドジャースタジアム(ロサンゼルス)での地区シリーズ第5戦は27度だったとあって、約15度低いが前日の会見では「とにかく最高の状態に持っていけたら。(寒さは)大丈夫です」と話していた。