きょうのユーロドルは下げを加速させ、一時1.0810ドル付近まで下落する場面も見られた。この発表の米小売売上高を受けてドル買いが優勢となっていることもあるが、この日のECB理事会を受けてのユーロ自体の下げも加わっている。ユーロは対ポンドでも下落。

 ECBは予想通りに0.25%ポイントの利下げを実施した。声明では「ディスインフレのプロセスが順調に進んでいるとし、インフレは来年中に目標の2%まで低下する」とガイダンスの文言を変更していた。従来は「来年の下半期までに目標の2%まで低下」だった。

 市場は、その後のラガルド総裁の会見を受けて追加利下げの期待を高めている。今回の利下げが全会一致の決定だったと総裁は述べていたが、市場ではタカ派な理事もいることから、意見は分かれると見られており、全会一致はやや意外だったようだ。これらを受けて短期金融市場では12月のECB理事会での0.50%ポイントの大幅利下げの確率が20%まで上昇している。

EUR/USD 1.0838 EUR/JPY 162.61 EUR/GBP 0.8329

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美