7回裏終了後、選手交代を告げる新庄監督(左は万波)

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 「CSパ・ファーストS・第1戦、日本ハム0−2ロッテ」(12日、エスコンフィールド)

 わずか2点が、重かった。「何も動けなかったっていう。ランナー出なかったし、そんなに。コントロールも良かったし。気合入っていましたね」。完封負けで初戦黒星。日本ハム・新庄監督は8回無失点の佐々木に脱帽するしかなかった。

 無死から4度走者を出したが、進塁させることすら難しい状況だった。初回無死一塁から浅間が二盗失敗。その後も送りバントはファウルになり、2度の併殺も響いた。得点圏に走者を置いたのは七回の一度だけ。三塁を踏むことも許されなかった。

 崖っぷちに追い込まれた。勝つしかない第2戦は金村が先発する。さらに「山崎福也君を中に入れるので」と、10勝左腕をブルペン待機させることを明言した。

 今季のロッテ戦は金村が3勝1敗。山崎は2戦2勝、防御率0・59と抜群の結果を残す。「明日負けてしまったらおしまいなので、悔いのないように。どのタイミングで出すか」。スクランブル態勢で勝機を見いだす思いだ。

 「とにかく今までやってきたことを自然体でね」と、3年間教え込んだ“新庄式”を出し切ることを求める。「明日勝って、あさっても試合して勝って、福岡に行くってことだけ考えて。雰囲気は悪くないんで、別に」。育てた選手たちとともに、土俵際から押し戻す。