スポニチ

写真拡大

 ◇WBA世界バンタム級タイトルマッチ 王者・井上拓真 《12回戦》 同級2位・堤聖也(2024年10月13日 有明アリーナ)

 8大タイトル戦第1日の前日計量が12日、都内で行われ、3度目の防衛戦に臨むWBA世界バンタム級王者の井上拓真はリミットの53・5キロで一発クリアした。この日、会場に駆けつけた世界スーパーバンタム級4団体統一王者の兄・尚弥(31=大橋)と対策を重ねてきた同級2位・堤聖也相手に完勝を宣言。1995年度生まれが集まる2日間興行での同世代対決を制し、世代最強を証明してみせる。

 約20秒間のフェースオフ。拓真は堤に「次は俺が勝つからな」と挑発されたが、無言でスルーした。「あー、そっかみたいな感じで。自分は何も言わず、結果で見せてやろうかな、と思う」。一瞬笑顔を見せるも、すぐに表情を引き締めた。

 同学年の両者は高校2年時の全国高校総体準決勝で対戦し、拓真が判定勝ち。12年ぶりの再戦へ、「何もできなかった、と言わせるような展開にしたい」と改めて完勝を宣言。計量後には自身のSNSを更新し「世界と日本の差をしっかり見せつけてやんよ」と投稿。世界初挑戦の相手に実力差を見せつける。

 “仮想・堤”として実戦練習の相手を務めた尚弥も計量会場に駆けつけた。きょう13日の試合ではセコンドに入る予定で二人三脚でベルトを守る。

 8大タイトル戦には、2人の他に田中恒成、ユーリ阿久井、岩田と1995年度生まれの世代5人が集結。「冷静に淡々と自分のボクシングをするだけ」と同世代対決を制して世代最強を証明する。 (伊東 慶久)

 ▼堤聖也 (拓真は)いい顔してたっすね。表情が凄く良くて…。拓真とやるっていうのは僕の悲願でもあるけど、今のマインドはいつもの試合前日と一緒。明日試合だな、ぐらいの感じ。