映画『泣く子はいねぇが』で共演し、今回の『豊臣兄弟!』でも“夫婦役”の吉岡里帆と仲野太賀

 2026年のNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』の出演者発表会見が10月2日におこなわれた。

 すでに主演の仲野太賀が豊臣秀長を演じることは発表されており、この日は追加キャスト4人が明らかに。秀長の兄・秀吉に池松壮亮、秀長の幼なじみで初恋の相手に永野芽郁、秀長の妻に吉岡里帆、そして秀吉の妻に浜辺美波という面々だ。

 今をときめく“売れっコ役者”が揃った形だが、こんな見方もあるようだ。

「かなり“ダブり”を感じるキャスティングですね。秀吉とその妻の夫婦役を演じる仲野さんと吉岡さんは、2020年の映画『泣く子はいねぇが』でも元夫婦役でした。

 また、池松さんと浜辺さんも2023年の映画『シン・仮面ライダー』で共演し、先日ニュースになった“消滅”した日本テレビ系ドラマ企画で共演予定だったと報じられています。

 そして、仲野さんと池松さんは2024年4月にテレビ東京系で放送されたドラマ『季節のない街』で共演したばかりです。

 こうした配役がなされるのは、制作費を抑えるために若手を起用したい局側の思惑と、その若手に“大河レベル”の役者が少ないことが原因でしょう」

 ただ、そんな事情は視聴者にも見透かされてしまったようだ。追加キャスト発表後、Xではこんな不安の声があふれた。

《皆んな、いい役者さんだし、特に女優陣は魅力的な方ばかりだけど、何だか軽いな。軽いノリで1年間終わりそうだね》

《池松壮亮とべーやんて既視感あると思ったらシンカメのカップル》

大河ドラマで豊臣兄弟、うーん。軽ーい、役者さんばかり。重厚な感じはまったく無い、アイドル劇かな》

《豊臣兄弟!主要キャスト発表されたけど…なんか…子供ばっかだね。笑 私が年食ったのがそう思う一番の原因だろうけど》

 こんな辛辣な意見が出てしまうのは“前科”があるからかもしれない。前出の芸能記者がこう続ける。

「現在放送中の『光る君へ』は、これまでの大河ドラマのイメージを超えるラブストーリーを展開したことで、視聴者の心を掴んでいます。前々作の『鎌倉殿の13人』も、三谷幸喜氏の脚本にもかかわらずお馴染みのコメディ感をほとんど出さず、かなりシリアスな物語にしたことで、コアなファンを獲得した印象です。

 しかし、前作の『どうする家康』で“トラウマ”を抱えた人が多いのでしょう。嵐の松本潤さんが主演でしたが、特に合戦シーンでVFXなどの新技術が多用され、それがどうにも安っぽく見えてしまったほか、松本さんが演じる徳川家康があまりに子供っぽかったので、序盤に多くのファンが離れてしまいました。

 NHKとしては、これまでの主な視聴者層だった中高年代よりも若者世代に訴求する必要性を感じており、今回のキャスティングはその一環と言えるでしょう。しかし、それがきちんと受け入れられるかは別の問題です」

 NHKの“鳴かぬなら鳴かせてみましょう”方式の真価は再来年に――。