狭いキッチンでもものを減らせば、スペースができて使い勝手もよくなるもの。35平米の小さな賃貸マンションで夫婦で暮らすミニマリストの村上はなさん(30歳)は、キッチン用品を必要なものに厳選することで、管理や掃除の手間を減らし、料理を心から楽しめるようになったそう。ここでは、村上さんになくても大丈夫だったキッチン用品について教えてもらいました。

1:排水口のフタ

シンクには排水口のフタはつきものだと思います。わが家も賃貸物件ですが、排水口のフタがついており、とくに疑問を持たずに使っていました。

【写真】フタを外した排水口

しかし、ヌルヌルとしたフタを触って排水口ネットを交換することが、いつしかストレスになっていきました。

そこで思いきって取り外してみたところ、ワンアクションで排水口ネットの交換がすむようになり、ストレスから解放されました。常に排水口の中が見えている状態なので、気になってこまめに掃除するようになりました。

夏場は湿気によるにおいが心配でしたが、フタがないおかげで通気性がよくなり、むしろ快適に。ただし、退去時は現状回復する必要があるので、排水口のフタは捨てずに保管しています。

2:三角コーナー

実家でもあって当たり前だったということもあって、引っ越し当初は当たり前のように三角コーナーをシンクに置いてゴミを捨てていました。

しかし、ただでさえ狭いシンクのスペースが三角コーナーで圧迫され、フライパンひとつ置くだけで、食べ終わった食器が置きづらくなっていました。しかも、こまめに三角コーナーのお手入れができず、黒ズミが発生してしまいます。

そこで思いきって手放して、生ゴミはビニール袋に都度入れるようにしました。小さな生ゴミは、排水溝ネットがキャッチしてくれるので、排水内に食べかすなどが残ることなく、衛生面を保てています。

ものがないスッキリとしたシンクは食器が洗いやすく、わが家に三角コーナーは不要だったと実感しました。

3:水きりカゴ

こちらも三角コーナーと同様、実家には水きりカゴがあったので、当たり前に使っていました。しかし、狭いキッチンの作業スペースをさらに狭くしてしまううえに、掃除が行き届かず、油汚れとサビまみれになり、手放すことに。

そこで代わりとして見つけたのが、水きり吸水マットでした。

食器洗いのときだけキッチンに広げ、使い終わったらつるして干しています。おかげで、キッチンの作業スペースを確保できるようになり、広々とスペースを使って料理できるようになりました。

しかも、吸水マットは洗濯機で洗えるので、常に衛生面を保つことができ、管理がラクです。狭いわが家では、水きりカゴよりもつるして収納できる吸水マットの方が合っていました。

4:大きなまな板

わが家のキッチンの作業スペースは幅30cm×奥行き57cmとミニマムです。以前までは大きなまな板を使っていましたが、それだけでスペースが圧迫され、他の調理器具が置きづらく不便でした。なので、キッチンのスペースに合わせて、大きなまな板から小さなまな板へサイズダウンしました。

18cm×24cmの小さなまな板にしたら、狭い作業スペースでもボウルやザルが置けるようになりました。しかも、切った食材をまな板に乗せたまま、フライパンまで直行でき、少ない動作で料理できます。

小さくて軽いので、ほかの調理器具を洗うついでにまな板もサッと洗え、食器洗いがラクになりました。

5:キッチンマット

以前はキッチンマットを敷いていましたが、今はやめました。理由は、掃除が大変だったからです。掃除機で汚れを吸い取り、絡みついた汚れをカーペットクリーナーで取り、定期的に洗濯していましたが、この掃除がとても面倒な家事でした。

そんな私を見て、夫が「手放してみよう!」と提案してくれたのが、きっかけです。

油がハネる料理をしたときは、その日のうちにキッチンの床を水ぶきします。週末には、ロボット掃除機が水ぶきをしてくれるので、床はいつもピカピカを保てています。

 

なくてはいけない! と思っていたものでも、必要かどうかを見直したことが功を奏しました。おかげで心にゆとりが生まれ、キッチンに立つことが楽しくなりました。