とちぎテレビ

2023年7月、那須烏山市の県道で飲酒運転をして対向車と衝突し2人を死傷させたとして、危険運転致死傷の罪に問われた男に対して、宇都宮地方裁判所は9月13日、懲役11年の判決を言い渡しました。

判決を受けたのは、那須烏山市の無職・佐藤拓成被告(36)です。

判決によりますと、佐藤被告は2023年7月15日の午後10時半ごろ、那須烏山市の県道で酒を飲んだ後に乗用車を運転して縁石にぶつかり、そのはずみで対向車線を走ってきた車に衝突しました。この事故で相手の車に乗っていた当時74歳の男性を死亡させたほか、運転していた当時78歳の女性に大けがを負わせました。

佐藤被告は起訴された内容を認めていて、裁判では刑の重さが争点となっていました。

13日の判決で瀧岡俊文裁判長は、佐藤被告が飲酒運転をした経緯が、酒を買い足したいという身勝手な動機で、過去にも飲酒運転を繰り返していたと指摘しました。その上で「何の罪もない対向車線を走る車両にぶつかり、取り返しの付かない事態を招いた。被害者や遺族の無念さは計り知れない」と述べ、佐藤被告に懲役12年の求刑に対し、懲役11年の判決を言い渡しました。