【ローズS/データ攻略】予想単勝オッズ20倍超に「1.1.1.2」 “ナミュールとの共通点” 武器に押さえるべき穴馬

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今週は中京競馬場でローズS(芝2000m)が行われる。GI馬レガレイラが初めて対戦する同世代の牝馬限定重賞。仕上がり具合の良し悪しもカギとなる一戦だ。
ここでは、過去10年から中京開催の2020~22年を参照。ハワイアンティアレとチェレスタにフォーカスしたデータを取り上げる。

伏兵ハワイアンティアレに【1.1.1.2】

前走1勝クラス勝利から臨むハワイアンティアレ。春は一線級の馬相手に連対が叶っておらず、さすがにこのメンバーでは……と思ってしまうところだが、波乱の使者となる可能性を秘めるデータがこちら。
・前走左回りの1勝クラスを勝利【1.1.1.2】
この項目に当てはまった5頭中3頭が馬券内を確保。中京開催のローズS×左回りの1勝クラス勝ち馬との相性は抜群だ。
ハワイアンティアレについて補足すると、中京芝1600mを上がり3F33秒6以内で制した牝馬はナミュール、ママコチャ、ディヴィーナなど重賞ウイナーがズラリ。その切れ味は重賞級といって差し支えないだろう。勝ち切るまではどうかも、ヒモ穴候補として押さえる価値はあると見た。

■チェレスタに【0.2.1.24】の“勝利ゼロ”該当

同じ1勝馬でも“頭では消し”データに該当するのがチェレスタだ。デビューから馬券外がなく、条件不問での安定感には目を見張るものがある。相手なりに走れる強みはここでも活きると思いたいところだが、今回は血統面のマイナスデータが浮上した。
・ハービンジャー産駒の中京芝2000m重賞成績【0.2.1.24】
ノームコアやペルシアンナイト、ブラストワンピースといったGI馬も勝ちには届かず。ハービンジャー産駒にとって中京芝2000mには“越えられない壁”が立ちはだかっているのだ。
勝ち切るという点において厳しいデータが出現したチェレスタ。それでも仮に2.3着で秋華賞出走権利の獲得が叶えば、次なる舞台はハービンジャー産駒の庭(同産駒の京都芝2000m重賞成績【2.2.2.3】)が濃厚。そうした先の想定も含め、注目したい1頭と言える。

著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。