橋下徹氏

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 橋下徹元大阪府知事が11日、カンテレ「旬感LIVE とれたてっ!」に出演。パワハラ疑惑などに問われている斎藤元彦兵庫県知事について、「功績も伝えてあげるべき」と話した。

 10日に記者団に対応した斎藤知事は5日に出席した産業メッセで県民から声をかけられたことを問いかけられ「激励の声かけですね『頑張れ』と。批判を受けることはあまりない状況」と応じた。

 それを受け、橋下氏は「斎藤知事に思うこと」を聞かれると、パネルに「もっと感情を出してもいいのでは?」と記述。「今のインタビューを聞いても、批判の声があまりなかったとおっしゃってたのは、かなり意固地になっているなと。県庁に批判の声はたくさんあるのに、出掛けていった場所で、『批判の声はない、頑張れという声をいただいている』というのは、かなり意地になっている」と斎藤知事の精神状況をおもんぱかった。

 続けて「理由は、推測ですけど、斎藤さんね、僕は辞めるべきだと思うけど、やってきたことはいろいろある。まったく今、評価されてないでしょ。腹の中で『俺、こんだけやってるやんか』というのは絶対あると思う」と推測。「あえて名前を出させてもらうけど、元明石市長の泉さんね。泉さんが『斎藤さんが何にもやっていない』と言いまくってるんですよ。ちょっと、待てと。言わさせてもらえれば、私立の高校を無償化したりとか、知事報酬をカットしたり、天下り団体を改革したりとか、県立大学の無償化もやって、泉さんが自分で『やってる、やってる』というけど、彼がやっていることの方が困難で、規模の大きなことをやってます。僕はそう評価しています」と泉房穂氏の言説を否定しつつ、斎藤知事の功績面を述べた。

 さらに「ダメなものはダメ。でもやっていることも伝えてあげなきゃいけないなと思う。おねだりについても、たぶん斎藤さんは腹の中で、『いや、みんな知事、市長やってるやん』と。松井(前大阪府知事)さんもどんどんテレビに出て、もらってるって言ってる。パワハラの部分も今の時代はダメなんですよ。でも国会議員、みんないまだにそういうことやっているだろうと。俺は霞が関の総務省官僚時代に、みんな、パワハラと思わずにやっていたという思いがあるから。思考をアップデートしなきゃいけないんですよ。でもそこを感情で1回出したらいいと」と語った。

 その上で「(感情を)出した上で、そうだよね、ここは評価できるよね。でもやっぱりダメなところはダメだよねっていう議論にならないと、全否定になっているから、殻に閉じこもっていますよ」と同情をのぞかせた。

 重ねて、「全国から100%自分の存在から人格を全否定されたら、人間、誰しも防御反応になってしまいますよ」と話した橋下氏は「誰か話を聞いてあげる人はいないんですか。腹割って話そうよと。吉村さんが電話したみたいですけど、あれは維新の代表として『もう辞めたら』って言ったみたいですけど、維新の立場を離れて、1回休憩がてらに話をしようよと言ってあげてもいいのかなと思う」と吉村洋文大阪府知事に斎藤知事の話を聞いてあげてもらえないかとリクエスト。

 「完全に意地になっている。法的に問題ない、適切だと、自分を正当化している。道義的責任あるのなんて、分かってますよ。だって、亡くなってんですから」と「道義的責任がなにかは分からない」と突っぱねた斎藤知事の内心を推察した。