とちぎテレビ

栃木県が県立の美術館と図書館、それに文書館の三つの施設を宇都宮市に一体的に整備するため設置した外部有識者らによる検討委員会の最後の会合が10日、県庁で開かれ、構想案をまとめました。

構想案では、施設の老朽化などを理由に宇都宮市中戸祭1丁目の県体育館の跡地に県立美術館、図書館、それに文書館を一体整備し、コンセプトは『とちぎの「文化と知」を開く・つなぐ・育む拠点』とすることが記されました。

建設する建物は、3つの施設を完全に一体化するのではなく、別々のスペースを維持しながら一部を共用する合築の形で、延べ床面積の合計はおよそ3万6千平方メートルとします。

また、運営体制では、連携企画の立案や広報など3つの施設の業務のハブ的役割を果たす企画運営部門を置き、それぞれの施設の中心となる業務を担う専門の職員を配置します。

去年8月に初めての会議を開いた検討委員会は6回目の今回が最後となり、委員らは「建物自体の魅力や居心地の良さも重要になる」や「リアルとデジタルで日常的に来館したり、使ってもらえる仕掛けが必要」などと期待や注文を述べました。

県は、今後、県民から意見募集を行い、12月中にも構想を策定します。そして、来年度から施設整備に向けた体制づくりや計画など具体的な内容の検討を始め、完成するまでには7年から最長で10年ほどかかるということです。