日々節約を意識しながら暮らしている人も多いのではないでしょうか。団地でひとり暮らしをする小笠原洋子さんは、日々節約を意識して暮らしています。ここでは、光熱費や食費を抑える具体的な方法や、無駄な出費を防ぐための外出時の心構え、さらに一日のスケジュールを有効活用して時間とお金を節約する方法について紹介します。このアイデアを取り入れて、日々の暮らしをより豊かにしてみませんか?

コツコツと行っている日々の節約

年金暮らしにとって、節約をすることは基本です。とくに在宅時間が多い高齢者が節約を意識するのは、まず光熱費。次いで食費や雑費です。

【写真】時間の節約になるスケジュールのメモ

●光熱費

夏場は特に空調などの電気代がかかります。私の場合は、クーラーを長時間使うと必ず体調を壊してしまいすので、数時間つけた後に消して、残りの時間は、小型扇風機やキッチンの換気扇だけでの簡易冷風で過ごします。もちろん暑すぎる日は体調を気遣いながら、節電を意識しています。

●食費

また食費節約の工夫のひとつとして、朝と昼をしっかり食べ、夕飯は火をほとんど使わない簡単なものですませます。そうすると食後に調理具を洗う水も節約できます。また、間食にはお菓子を食べることを控え、代わりに惣菜にもなるお豆腐やお芋を食べます。

なお、食べるものを前日に考えてくことで、買いたしもせずにすむし、余計なものを食べすぎることもありません。きちんと予算内の食費でやりくりができます。

●外出時の雑費

外出時の節約も大事ですね。少しでも足腰を鍛えたいために、なるべく外の空気を吸いに出かけるようにしていますが、その開放感から気を抜きすぎてしまうと、商店街などで思いがけない出費をしてしまいますから要注意です。とにかく「買わない」という気持ちを大切にしています。

節約のために、時間の使い方も重要

なんといっても節約生活のコツは時間割です! 節約には、時間を節約することも大切だと思うので、1日の生活を時間割で進めるように心がけています。私のようなひとり暮らしの者は、とかくダラリダラリと日々を送ってしまいがち。その日々のダラリダラリ精神が、お金の使い方やものの扱い上のダラリダラリに通じていると感じるのです。

たとえば今したほうがいいい部屋の片づけや、汚れが目立つ床の隅の拭き掃除など、「ま、いいや。明日にでもやるから」と引き延ばしていると、「ま、いいや精神」として成長してしまい、たとえば買いものに行ったとき予算オーバーになっても「ま、いいや精神」が発揮されてしまうからです。ダラリダラリと自分を許せば、引き締め精神がカギとなる節約心など軽々飛んでいってしまいます。

そうならないために、今日すべきことを朝に決め、だいたいの時間割をこしらえるとスムーズに過ごすことができます。たとえば、時間割の中に「朝の10時から11時まで片づけ」とか、「13時から14時まで掃き掃除」と自分なりに割りふり、その間に食事や外出時間を当てはめればいいのです。だれかに提出する時間割ではないので、わざわざ書き出すのは面倒かもしれませんが、これがあるだけでも時間のムダも省けるのです。

満足度が高い1日を過ごせるとおトクな気分にも

なお私は、散歩や買い物などの外出を夕刻ではなく、昼過ぎにしているのは、やはりダラリダラリ生活を習慣化させないためです。とかく高齢者にとって、外出はよくも悪くも一日のなかでも最大級イベントです。

私の場合、体調によってはどのくらい歩けるかなど予測することが、身を守るポイントになりますし、反対に今日は元気だから、ぜひ遠くまで行ってみようという場合なら、さらに外出は一日のよき山場になります。

そんなわけで、私は夏でも冬でも明るいうちに外出をすませます。帰宅後は、一日の後半部としてもうひと仕事できるからです。年金生活者のお仕事ですから、テレビ鑑賞だって、プランター菜園だって、最近注目されている塗り絵だっていい。家事でもいい。山場となる外出の後先で時間割を設定すれば一日が充実するはずです。

帰宅後も当然いつものように節約を念頭に入れています。テレビはひと番組だけにし、見終わったらコンセントを抜きます。調理の際もガスや電気代節約を意識してつくります。分厚い塗り絵本を買わなくても、チラシの裏に好きな色で水玉模様を描いていくことだけでも、十分に楽しい時間が過ごせます。 

時間割通りに進められたら、あとはくつろぎタイムを設けます。当然のことながら、夜更かしは厳禁です。なにをしたのかわからない一日より、そんなふうに時間割に沿って「いい1日だった」という充実感で締めくくれれば、節約にもつながると思うのです。