インスタグラムで「持たない暮らし」の心地よさや、すっきり暮らすコツを情報発信しているようさん(現在50代)。同世代を中心に、多くの支持と共感を集めるようさんに、手間をかけずに、出し入れしやすい収納をつくるためのポイントを教えてもらいました。

25年前から愛用している、アンティーク調のチェスト

「シンプリストのおひとりさま生活」として、暮らしの工夫や楽しみ方をインスタグラムで発信しているようさん。2年前、子どもの独立を機にひとり暮らしをスタートし、3LDKから2DKの賃貸物件に住み替えました。

【写真】50代ひとり暮らしの「バッグの中身」

身軽な暮らしをかなえるため、引っ越しの際に、家具や服、器といった持ちものを一気に手放したようさんですが、愛着のある一部の家具は残すことに。そのひとつが、約25年前に購入したというチェストです。

「当時はこうしたヨーロピアン・アンティークの家具が好きだったんです。この25年、その都度中身を変えて使い続けてきました。以前は子どもたちの文具類をしまっていたこともありますが、今は上に窓辺に置いてグリーンを並べたり、ガーデニング用のアイテムをしまったりしています」

細かい日用品の整理に、薬タンスが重宝

定位置を決める代わりに、引き出しのなかは細かく仕切らず、「ざっくり入れるだけ」でOKに。細かくルールを決めすぎないのも、きれいな部屋を無理なくキープする秘訣です。

同じように「ざっくり収納」を取り入れているのが、寝室に置いた薬タンス。その名のとおり、薬や漢方薬を入れるために使われていたタンスのことで、小さな引き出しが並んでいるのが特長です。

「薬タンスは、一時期住んでいた上海で買ったもので、今は日用品の整理に活用しています。意外と奥行きがあって、収納力もばつぐん。引き出しごとにここは文具、ここはコード類、ここは電球、と入れるものを決めておき、それぞれの引き出しの中はきちんと整えなくてもよいことにしています」

棚の上には、同じく上海で買った壺や器をディスプレイして、オリエンタルな雰囲気に。

「青の染めつけが気に入って買った壺は、15年ほど前に上海の市場で見つけたもの。わが家のインテリアは、木の明るいブラウン、白、ライトグレー、観葉植物のグリーン…と色数を絞っていますが、このコーナーだけは青を取り入れています」

バッグは毎日同じものを使用。中身の入れ替えなしでラク

毎日使っているバッグの中身も「大ざっぱなくらいがちょうどいい」とようさん。

現在使っているのは、シンプルなデザインでさまざまな服に合わせやすい「Viva la Vida」のバッグ。メキシコに古くから伝わる技法を用い、再生プラスティック素材で編まれたものです。日傘についていた黒のタッセルを持ち手につけて、アレンジしたのもポイント。

「以前はその日のコーディネートや行き先に合わせていくつものバッグを使い分けていたけど、今はシーズンごとにひとつだけ。今年の春夏は、この白いかごバッグだけで過ごしました」

バッグの中身は、財布とスマホ、ハンカチ、手帳、「ミナ ペルホネン」のポーチ。ポーチの中にはイヤホンやペン、リップ、目薬が入っています。

「毎日同じバッグなら、中身は入れっぱなしでOK。入れ替えをしなくていいのでラクだし、バッグを替えたときに忘れ物をする心配もありません。持ちものも必要最低限にして、身軽に出かけています」