屋根から降りられなくなった飼い猫 消防隊員が駆け付けるも「これは無理です」 飼い主のSOSは届くのか
2024年の春先、飼い猫のぽんくんは飼い主さんの元を飛び出し迷子になってしまいました。
数日後、ぽんくんは数軒先の民家の屋根の上にたたずんでいました。よく見ると「たたずむ」というよりも「固まっている」ようです。どうやら屋根に登ったものの、降りることができなくなってしまったようです。
消防隊員2名が来てくれたが「これは無理」と撤収
飼い主さんは消防署に通報。消防隊員さん2名が駆けつけ、屋根の上に登ってくれましたが、ぽんくんは屋根の上を逃げ回るばかり。「これは無理だ」と1時間ほどで撤収。
困り果てた飼い主さんは猫のあらゆるお世話をする会社「ねこから目線。」に保護を依頼。「ねこから目線。」スタッフは程なくして現場に急行。まずは屋根の様子を確認しました。
ぽんくんがいる屋根の家の1軒手前の家のベランダに脚立を置かせてもらえれば、なんとかターゲットがいる屋根の上に捕獲器を設置することができそうです。ただし、屋根の傾斜が結構急で、捕獲器には滑り止めなどが必要でした。
捕獲器設置の際、ぽんくんがチラリとスタッフのほうを見て最初は「ニャー」と甘えるような声。しかし、捕獲器の存在を認知しているのか、設置後はかなりの警戒を示し「シャー」と怒りだし、屋根の反対側へと移動して行きました。「保護には想像以上の時間がかかるかもしれない」と覚悟をするスタッフでした。
日が落ちかけようとしたとき、ぽんくんが再び動き出した!
日が落ちかけようとしていた頃、ぽんくんが再び屋根の上を歩き始め、エサを目当てに捕獲器のほうに向かって来ました。
そして、スンナリと捕獲器の中に入り、エサをバクバク。この隙に捕獲器を作動させ、無事にぽんくんを保護することができました。
無事保護した後、ぽんくんは水とエサをいっぱい口にした
捕獲器を慎重に屋根からおろし、無事に飼い主さんのもとに戻ったぽんくんは安心した表情を浮かべ、水とエサをいっぱい口にしました。
スタッフにとっては、かなり大変な捕獲劇でしたが、ぽんくんの穏やかな表情を見て「助けられて本当に良かった」と一安心。そして、ぽんくんを救い出すことができたのは、近所の方々の協力と飼い主さんの素早く丁寧な対応があったからこそだと振り返りました。
ぽんくん、これからは優しい飼い主さんの元から離れず、そしてあまり高いところに登ったりしないでね!
(まいどなニュース特約・松田 義人)