ついに自衛隊に!? 迷彩ボディカラーのトヨタ「1/2t トラック」登場? 人気「ランクル70」が制式化なるか
ランクル70がいよいよ自衛隊で制式化か!?
最近巷でようやく見かけるようなったクロカン4WDと言えば、トヨタ「ランドクルーザー70(以下70)」です。
日本では今回の2023年の再再販、その前では2014年に1年間限定で発売されて以来の復活となり、全国の各ディーラーに1〜2台しか割当がされなかったという激レアなモデル。
【画像】かっこいい! 黒すぎる「ランクル70」 画像を見る!
今回もすでに2年先までの生産分は完売となっており、次回の受注開始を心待ちにしている人も少なくありません。
ですが、どうやら狙っているのは一般ユーザーだけではないようです。
70系に熱い視線を向けているのは防衛省。防衛省は現在、陸上自衛隊向けの小型車として、「1/2tトラック(旧73式小型トラック)」を三菱から調達しています。
この車両は、2代目「パジェロ」のシャシをベースとしたクルマで、6人乗りのジープタイプのクルマ。
兵員輸送をはじめ、様々な兵器を搭載して活用できる汎用性の高さが特徴です。
現在でも新車が供給されていますが、何分設計が古い上に、ベース車両が絶版になってから久しいという事情があります。
先日ある自衛隊員に聞いたところ、「故障やメインテナンスのための部品がメーカーから供給されるのに、意外と時間がかかる」ということでした。
これに加えて、防衛省はある点について苦慮しています。事情に詳しいメーカー関係者は「1/2tトラックは設計が古いので、安全装備が付いていないのが問題視されているようです」と話します。
直近では6月24日に自衛隊車両と観光バスが衝突し、死傷者が出る事故が発生しました。
また、6月26日にも乗用車とぶつかる事故が起こり、けが人が出ています。
自衛隊の車両は兵器であると同時に、一般公道を走行します。加えて国民に損害を与えることに対しては、立場的にあり得ないというスタンス。
それ故、問題を解決する必要に迫られている実情にあるというわけです。
そこで現在の1/2tトラックに変わって、白羽の矢が立っているのが70系。
70系はすでにフランスやスペインなど4か国の軍隊に採用されている実績を持ちます。
トヨタが軍用車を生産しているわけではなく、現地で調達された車両を各国が軍用に改造するという仕組みだと言います。
最近の防衛省は海外での使用実績も制式化の考慮に入れるようになっているようで、しかも基本的には国産。生産や部品供給にも問題はありません。
さらに最近70系はビッグマイナーチェンジを果たしたばかりで、軍用でも大きなメリットを持っていると前出の関係者は言います。
「まず安全装備が充実したことです。
衝突被害軽減ブレーキなどをはじめ、すでに十分な安全性を備えています。
第二に、AT車になったことです。欧州のある国境で使われている70系は、人が歩くような速度で巡回するため、ATが非常に重宝されているようです。
この点については、日本でも評価されるのではないでしょうか」
現在の1/2tトラックも、トヨタが生産している「高機動車」もATです。
ぬかるみなどのオフロードでは、トルコンの粘りがあるために自衛隊員にもATは評価が高いようです。
現在、具体的な話はまだ進んでいないようですが、以前から陸上自衛隊内では「パジェロの次はランクル70」という話がまことしやかに流れており、筆者が話を聞いた隊員も「早く安全で快適な70系に変わってほしい」と話していました。
ちなみに70系セミロングボディの最大積載量は2名乗車時で500kg。
もし、制式採用された際は、やはり1/2tトラックということなのでしょうか。
そういった点についても、興味は尽きません。