子育て世帯の家づくり。2人の幼い娘のため、あえて子ども部屋を2つつくらずに、18畳の広い部屋にしたというケースを紹介します。子どもがのびのび遊べて、大人もくつろげる空間になりました。ドアと窓は複数設置。室内を仕切れば将来は3部屋にできます。子ども部屋をフレキシブルに使う間取りをぜひ参考に。

家を建てるときに、まず検討したのは子ども部屋

筆者は妻と2人の子ども(4歳、3歳)の4人家族。2年前にハウスメーカーで左右分離型(玄関のみ共有)の二世帯住宅を建てました。

親世帯と合わせると、延床面積は約62坪。間取りは、7LLDDKK+S+2WIC+書斎というかなり複雑な構成。ちなみに筆者家族が住む子世帯は、1階にはLDKと水回り、2階には家族の個室と納戸(WIC)、書斎があります。

子どもの頃から住んでいた以前の家では、子ども部屋は狭く、体を動かして遊ぶスペースもありませんでした。その体験から新しい家では、子どもたちの部屋を真っ先に検討。以下の点を、夫婦で話し合いました。

・はじめから個室にしてしまうか?
・広い部屋をつくり、将来仕切れるようにするか?

6畳ずつ3部屋にできる18畳の子ども部屋に

そして、実現したのが上の間取りです。子どもたちが走り回って、のびのびと遊べる空間にしたいという願いから、子ども部屋は18畳に。

今は18畳の広い空間ですが、将来は必要に応じて、18畳を6畳ずつの3部屋できます。ドアを3つ設置し、窓の配置や採光も、3部屋にすることも想定して計画しました。

わが家が子ども部屋を、大空間にしてよかったと思うことを、「子ども編」と「大人編」に分けてご紹介します。

子ども部屋を大空間にしてよかったこと3選【子ども編】

まずは、子どもにとって子ども部屋を、大空間にしてよかったと思うことを紹介します。

1.全速力で走り回れる

1つ目は、全速力で走り回れることです。部屋の端から端まで全力疾走したり、みんなで鬼ごっこをしたり。走り回っても、危ない障害物がないので自由に動き回れます。また、友達や親せきが遊びに来た際には、子どもは楽しくて大騒ぎです。

2.室内遊具で公園みたいに遊べる

2つ目は、室内遊具で公園のように遊べることです。子ども部屋には、室内用の滑り台、ブランコ兼鉄棒、ミニバスケットリングなどを置いています。

そのため、雨の日や、外が暗くなってからでも遊べます。ほんの少しの時間でも、子どもの「もっと遊びたい!」をかなえることができ、親も子も大満足。

3.好きな遊びを好きな場所でできる

そして3つ目は、好きな遊びを好きな場所でできるということです。18畳もありますから、部屋の隅でおままごとをしたり、キッズテントでぬいぐるみのお世話をしたり。

筆者は子どもが2人いますが、1人がおままごとをして、もう1人が遊具で遊ぶこともあります。

それぞれが好きな遊びをして楽しんでいる姿を眺めていると、子ども部屋を大空間にしてよかったと思います。

子ども部屋を大空間にしてよかったこと3選【大人編】

次に、大人(親)にとって子ども部屋を、大空間にしてよかったと思うこと3選をご紹介。

1.全速力で走り回れる

1つ目は、子ども編と同じです。18畳あれば、大人も走り回れるのです。子どもたちと一緒に走って遊ぶこともあれば、夫婦でキャッチボールやサッカーをすることもあり、有効活用できています。

普段はあまり運動をする機会がありませんが、子ども部屋を使って軽い運動ができるため、広い空間が役立っています。

2.子どもが遊んでいる間、自分の時間をつくれる

2つ目は、子どもが遊んでいる間、自分の時間をつくれることです。

子ども部屋には、角張った家具や危険なものを置いていないため、安心して遊ばせることができます。子どもたちは、1人遊びや姉妹で遊ぶことが増えてきたため、遊ばせている間にパソコン作業をしたり、本を読んだりと自分の時間を過ごせます。

子どもの様子を見ながら、自分のやりたいこともでき、一石二鳥。もちろん、同じ空間にいるので、呼ばれたら遊びに参加できますし、ケンカが始まったらすぐに駆け寄ることも。

3.ゆっくりくつろげるセカンドリビングにもなる

そして3つ目は、セカンドリビングになるということです。筆者宅のリビングは1階で、子ども部屋は2階にあります。ときには、2階の子ども部屋で1日のほとんどを過ごす…なんてことも。

雨の日や、体調不良でお出かけができない休日ってありますよね。わが家では、そんなときのために、子ども部屋にさまざまなオモチャを置いています。

子どもたちはおなかがすかない限り、子ども部屋から出ようとはしません。気づけば長時間遊んでいます。

その間、大人(親)は思い思いに好きなことをしたり、仕事をしたり、一緒に遊んだり。小さなソファを置いているため、大人(親)もゆっくりとくつろいでいます。

将来は子どもの成長に合わせてフレキシブルに対応

まだ、2人の娘は幼いので、安全上3つのドアにはベビーゲートを取りつけています。しかし、これもわずかな期間でしょう。将来、子どもが自室を希望する年齢になったら、リフォームして仕切りとなる壁をつける予定です。

独立した3部屋の子ども部屋(各6畳)にすれば、思春期になってもプライバシーを守れるはずです。そして、子どもたちが巣立ったあとは、いつでも帰ってこられる場所として残しておきながら、妻の個室としても使う予定です。

子ども部屋をはじめから完成させるのではなく、必要に応じて変化させていける「余白」にしてよかったです。わが家にとって最高の遊び場です。