「京都の」宝塚記念を制したディープインパクト(c)netkeiba

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 京都競馬場で6月23日(日)に行われる宝塚記念(3歳上・GI・芝2200m)。目前に迫る“上半期のグランプリ”で、これまでに生まれた記録や興味深い出来事とは。今回は代替開催について、これまでの記録を深堀りする。

 今年は阪神競馬場のリフレッシュ工事にともない、18年ぶりに京都競馬場が舞台となる。宝塚記念は第1回の1960年から阪神で行われてきたが、改修工事や天災などにより、これまで計8回は別の競馬場で開催された。66年、69年、74年、76年、91年、95年、06年は京都で施行。80年は過去64回の歴史の中で唯一中京芝2400mで実施されたが、JRAによれば京都競馬場の改修工事による開催日割の変更が理由という。

 歴史を振り返ると、不思議と代替開催時には記録やエピソード、印象的な勝利が多いことに気づく。初めて京都で行われた66年覇者エイトクラウンは、牝馬で初めて宝塚記念を勝った馬である。クロノジェネシスなどの活躍により、近年は牝馬の戴冠も珍しくないが、05年スイープトウショウまで、39年間に渡り牝馬の白星は無かった。また、エイトクラウンは繁殖としても優秀。75年覇者ナオキを産んでおり、レース史上初となる親仔制覇の一端も担っている。

 69年にはレース史上最少の4頭立てとなる珍事も。そして、74年には“国民的アイドルホース”ことハイセイコーが、4角手前で先頭に立つ強気の競馬を見せ、5馬身差の圧勝で関西圏での初白星を飾った。

 平成に入ってからも印象的なエピソードは続く。91年にはライアンvsマックイーンの“メジロ対決”となり、メジロライアンが待望のGIタイトルを手にした。95年はダンツシアトルが勝利したものの、ライスシャワーがレース中に故障、安楽死となり、記憶しているファンも多いことだろう。最後に18年前。前回の京都開催となった06年では、ディープインパクト&武豊騎手が4馬身差の圧勝を見せている。

 久しぶりとなる淀のグランプリ。今週末にはどんなドラマが待ち受けているだろうか。

【阪神以外で開催された宝塚記念】
(年、競馬場、勝ち馬)
66年 京都 エイトクラウン
69年 京都 ダテホーライ
74年 京都 ハイセイコー
76年 京都 フジノパーシア
80年 中京 テルテンリュウ
91年 京都 メジロライアン
95年 京都 ダンツシアトル
06年 京都 ディープインパクト

※距離は80年のみ芝2400m。以外は芝2200m。