とちぎテレビ

今年４月に那須町で夫婦の焼けた遺体が見つかった事件で栃木県警と警視庁の合同捜査本部は１４日、殺人の疑いで事件を主導した疑いがある男ら２人を再逮捕しました。これで事件を巡り死体損壊の疑いで逮捕された６人全員が殺人の疑いで再逮捕されました。

この事件は那須町で４月１６日、会社役員の宝島龍太郎さん５５歳と妻の幸子さん５６歳の焼かれた遺体が見つかったものです。殺人の疑いで再逮捕されたのは関根誠端容疑者３２歳と不動産会社役員の前田亮容疑者３６歳です。このうち、事件を主導した疑いがある関根容疑者は夫婦の長女と内縁関係にあり夫婦が営む飲食店の経営会社でマネージャーを務めていました。警視庁は関係者への聞き込みなどから従業員の配置など店の運営方針を巡って夫婦と対立していた関根容疑者が自身の考えを押し通すために殺害したとみています。前田容疑者は殺害現場とみられる空き家を管理していました。調べによりますと２人は４月１５日の深夜から１６日の未明にかけ東京都品川区の空き家のガレージで宝島さん夫婦の首を絞めるなどして窒息死させた疑いが持たれています。警視庁は２人の容疑者の認否を明らかにしていません。

また、捜査関係者への取材で夫婦の遺体から睡眠薬の成分が検出されていたことも分かりました。遺体が見つかる前日の４月１５日の深夜に夫婦がふらついて歩きながら２人の容疑者と一緒にいる様子が防犯カメラに写っていたということです。捜査本部は夫婦が睡眠薬を飲まされ抵抗できない状態で殺害された可能性があるとみています。

東京地検は夫婦の遺体を那須町に遺棄したなどとして死体遺棄と死体損壊の罪で先月２７日に６人全員を起訴していました。すでに再逮捕された４人の殺人容疑は処分保留となっています。