サー・サイモン・ラトル(c)_BR-Astrid Ackermann

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2024年に創立75周年を迎えるドイツの名門・バイエルン放送交響楽団の4年ぶりとなる来日公演が、2024年11月に開催される。オーケストラを率いるのは、2023/24シーズンより首席指揮者に就任したサー・サイモン・ラトル。早くも現地から「抜群の相性」「素晴らしい新時代への突入」との声が聞こえるこのコラボレーション、ラトル就任以来初となる日本公演は必聴だ。

バイエルン放送交響楽団はドイツ・ミュンヘンを拠点とし、創立以来、ヨッフム、クーベリック、C.デイヴィス、マゼール、ヤンソンスといった、音楽史にその名が輝く偉大な首席指揮者たちと飛躍的な成長を遂げてきた。音楽大国ドイツの“南の横綱”ともいえる、国を代表する名門オーケストラだ。同団と黄金時代を築いた前首席指揮者のマリス・ヤンソンスが2019年に逝去して以来空席となっていたそのポストに、昨年、これまでバーミンガム市響首席指揮者、ベルリン・フィル首席指揮者兼芸術監督、ロンドン響音楽監督(23年より名誉指揮者)を歴任し、その名を世界に轟かせた巨匠、 サー・サイモン・ラトルが6代目首席指揮者として迎えられた。故・ヤンソンス氏が創り上げた至高のサウンドを引き継ぐ「新時代の幕開け」に、世界中から注目が集まっている。

(c)_BR-Astrid Ackermann

今回の日本ツアーでソリストを務めるのは、韓国出身のピアニスト  チョ・ソンジン。川崎公演でベートーヴェン ピアノ協奏曲第2番、東京公演でブラームスのピアノ協奏曲第2番を演奏する。チョ・ソンジンは第17回ショパン国際ピアノコンクールで優勝して以降、世界のスターダムを瞬く間に駆け上がり、その類稀な深い音楽性と卓越した技巧によって世界の第一線で活躍し続ける、時代の寵児だ。24/25シーズンは“北の横綱” ベルリン・フィルのアーティスト・イン・レジデンス就任が発表されている。

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日本ツアーでは、東京、神奈川、兵庫、愛知にて全6公演を開催。今年生誕200周年を迎えるブルックナーの最高傑作、《交響曲第9番》(コールス版)ほか、かつてヤンソンスと演奏を重ねたマーラー《交響曲第7番「夜の歌」》、またブラームス《交響曲第2番》などをメインに据えたプログラムが予定されている。11月27日(水)の東京公演では、リゲティとワーグナー、ウェーベルンとワーグナーの作品を、それぞれ繋げて演奏する。また兵庫や愛知で演奏のバートウィスル《サイモンへの贈り物 2018》は、ラトルのために書かれた作品で、今回が日本初演となる。