フランコ・セルブリン、スタンド無しでも使えるブックシェルフ「Accordo Goldberg」
Accordo Goldberg
アーク・ジョイアは、フランコ・セルブリンの新製品としてブックシェルフスピーカー「Accordo Goldberg」を6月3日に発売する。価格はペアで本体部が1,738,000円、専用スタンドが440,000円。
最大の特徴として、既存のAccordoは専用スタンドにクロスオーバー・ネットワークを内蔵していたが、Accordo Goldbergではネットワークをキャビネットに内蔵する事で、スタンドを使わずにスピーカー本体部単体で使用できるようになった。しかし、Accordoと同じデザインの専用スタンドがオプションとして用意されている。
専用スタンドと組み合わせたところ
2011年に発売された“調和”を意味するAccordo(アッコルド)は、亡きフランコ・セルブリン氏が生涯最後に手掛けた作品。新モデルは、現オーナーであり、全製品の製作を手掛けているマッシミリアーノ・ファヴェッラ氏による同社第5作目の作品で、「搭載する各パーツからキャビネット構造に至る全てにおいて、幾度となくリスニングテストを重ねチューニングし、音楽を堪能するために生まれた、ファヴェッラ氏の意欲作」だという。
マッシミリアーノ・ファヴェッラ氏
Accordo Goldbergは、J.S.Bachの「ゴルトベルク変奏曲」に由来する。
特徴として、従来のAccordoと同様に、キャビネットには加工の難しいウォルナット無垢材をふんだんに使用。天地の両面を除き、キャビネット本体のどこにも平行面がなく、側面を全て曲面体に成形することで、ユニットの背圧を全てエンクロージャー内で乱反射させ、定在波を極限まで抑制している。
背面にはバスレフポートを1つ設け、独自の手法でポートノイズを排除。「ユニットからの背圧を絶妙にチューニングしている」という。
クロスオーバー・ネットワークは、リスニングを重ねて1つ1つのパーツを見直してクオリティを高めた。ツイーター、ミッド・ウーファーといったユニット群、ウォルナット材を使用したキャビネット、その他様々な異種パーツを調和させることで、「各要素の持つ特異性を融合させた統一感のあるナチュラルで魅力的なサウンドを奏でる」という。
29mm径ツイーターは、デンマークのユニットの設計者であるラグナー・リアン氏によって設計された、29mm径のシルク・ソフトドーム型で、既存モデルと同じ。
中低域には、新モデル専用にカスタムメイドされた高分子素材配合の180mm径スライスド・ペーパーコーン型ユニットを採用。センターキャップにアルミニウム素材を配合させることで、歪の少ない優れた応答性を発揮するという。
再生周波数特定は39Hz~23kHz。インピーダンスは4Ω。スピーカーターミナルはシングルワイヤリング。スピーカー本体の外形寸法と重量は240×430×405mm(幅×奥行き×高さ)で、12.5kg。専用スタンドは380×430×1,140mm(同)。スピーカーをスタンドに装着した際の重量は18.8kg。