2023年11月29日に開催されたAWSのカンファレンスイベント「AWS re:Invent」で発表されたAIチャットサービス「Amazon Q」がついに2024年4月30日に一般公開されました。

AWS announces general availability of Amazon Q, generative AI-powered assistant

https://www.aboutamazon.com/news/aws/amazon-q-generative-ai-assistant-aws

Amazon Q Developer, now generally available, includes previews of new capabilities to reimagine developer experience | AWS News Blog

https://aws.amazon.com/jp/blogs/aws/amazon-q-developer-now-generally-available-includes-new-capabilities-to-reimagine-developer-experience/



Amazon expands enterprise AI play with wider availability of its Q chatbot - The Verge

https://www.theverge.com/2024/4/30/24145377/amazon-q-chatbot-enterprise-aws-bedrock-ai

Amazon Q adds feature to create AI apps using natural language - GeekWire

https://www.geekwire.com/2024/amazon-q-adds-feature-to-create-ai-apps-using-natural-language/

2023年11月に発表されたAIチャットサービスのAmazon Qは、「新しいタイプの生成AI」との触れ込みで、企業のビジネス環境に合わせてカスタマイズしたり、Amazon S3やDropbox、Confluence、Google Drive、Microsoft 365、Salesforceなどの外部アプリと接続したりできる点が特徴とされています。接続されたアプリの情報を基にAmazon Qがデータの整理を実施し、学習を行います。そして、チャット形式でAmazon Qに尋ねることで、与えられたタスクをAmazon Qが遂行してくれます。

Amazonによると、Amazon Qは高精度のコードを生成するだけでなく、テストやデバッグ、および開発者の要求に対応できる新しいコードを生成、変換して実装する複数ステップの計画および推論機能も備えているとのこと。また、企業のデータとワークフローから学習することで、従業員は会社のビジネスやコーディング、人事情報、物流に関する質問もできるとされています。



Amazonのアンディ・ジャシーCEOは、これまでAmazon QがBrightcoveやBritish Telecom、Datadog、GitLab、GoDaddy、National Australia Bank、NCS、Netsmart、Slalom、Smartsheet、Sun Life、Tata Consultancy Services、トヨタ、Wizなどの企業で導入されていることを明かしています。





2023年11月29日の発表以降、Amazon Qは長らくプレビュー版で提供されていましたが、2024年4月30日についに一般公開されました。一般公開に先立って、Amazon Qには複数の新機能が追加されました。

コーディング支援やアプリのテスト、セキュリティスキャン、トラブルシューティングが可能なAmazon Q Developerでは、Amazon Q上にAWSのリソースを一覧表示してコンピューティング能力の確認ができるようになったほか、ソフトウェアの更新やコードの文書化などのタスクを自動的に実行するAIエージェントの呼び出しに対応しました。Amazonはこれらの機能について「開発者がコーディングに費す時間はわずか30%で、残りは退屈で反復的なタスクの実行に費やされています。Amazon Qの新機能を導入することで、開発者がコーディング以外に費やす時間を減らし、エンドユーザー向けの独自のエクスペリエンスの作成により多くの時間を費やすことができると同時に、より迅速にデプロイできるようにしたいと考えています」と述べています。

また、コーディングの経験が無い従業員でも、生成AIベースのアプリを簡単に構築できるようにすることを目的とした「Amazon Q Apps」のプレビュー機能も追加されています。Amazon Q Appsでは、必要なアプリの情報を自然言語で記述するだけでAIが目的のタスクを実行するアプリを素早く生成してくれるとのこと。この結果、日常の業務を簡単かつ効率的に合理化および自動化することが可能です。



なお、Amazon Qの利用料金はビジネス向けのAmazon Q Businessが月額20ドル(約3150円)、開発者向けのAmazon Q Developerが月額25ドル(約3940円)です。