実は危険な「タイヤ交換」!? DIY作業で「死亡事故」も! “熟練者”でも起こりうる「悲惨なトラブル」を防ぐ方法とは
実はかなり危険!「ジャッキアップ」の注意点は
春や秋など“冬の前後”に増えるのが「タイヤ交換時の事故」です。
その原因の大半は、クルマを持ち上げる際の「ジャッキアップ」にあり、とくにジャッキが外れて作業者がクルマの下敷きになるケースが多く見られます。
時には悲惨な死亡事故も起こりうるこのトラブルを防ぐためには、ジャッキアップ時にどのような点に注意すれば良いのでしょうか。
セルフでタイヤ交換を行う際は、まずジャッキを使ってクルマを持ち上げる必要があります。
【画像】「これはアウトー!」 危険な状態のタイヤを画像で見る(16枚)
その際、正しい手順や方法を用いずに行ってしまうと、先述のように作業中にジャッキが外れたり転倒したりして危険です。
誤ったジャッキの使い方でとくに多いのが「ジャッキスタンドを使用しない」というもの。
ジャッキはあくまでも車体を“持ち上げるための道具”であり、車体を“安定して支える道具”ではありません。
安定して持ち上げられるように設計されているものの、急に油圧が抜けたり重さに耐えられずに外れたりする可能性があるのです。
そのような事態を防ぐためにも、ジャッキに加えてジャッキスタンドを使用し車体を安定して支えることが重要。
このジャッキスタンドがあれば、万が一ジャッキが外れても大事故になるのを避けることができます。
また、もしジャッキスタンドが無い場合には、持ち上げた車体の下にタイヤを横向きにして入れておくと、もしもの際の備えになります。
ジャッキが「外れる・倒れる」原因とは
そもそもジャッキが外れる・倒れる原因としては、「正しい位置にジャッキを当てていない」ことが挙げられます。
車体の底部分には「ジャッキポイント」と呼ばれる、メーカー指定の“ジャッキを当てる場所”が設けられて備わっていて、車体下部の前輪と後輪の間に「逆三角形」のマークで示されている場合が大半。ジャッキを使う際は、必ずここに当ててください。
また他には、平らではない場所や、地面が柔らかい土の上などでジャッキを使うのも避けるべき。
しっかりとジャッキポイントに当て、ジャッキスタンドで支えていても、肝心の地面の状態が悪ければ、ジャッキが外れたり倒れたりします。
このような事態を防ぐためにも、ジャッキアップは必ずコンクリート製など頑丈かつ平らな地面で行いましょう。
加えて、ジャッキアップ中にクルマが動いてしまわないよう、シフトレバーはパーキングに入れ、サイドブレーキもしっかりと引きます。
また、車輪止めを使って対角線上のタイヤを固定することも重要です。
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自前でタイヤ交換を行えば交換作業の工賃を支払う必要がなく、かつ好きなタイミングでタイヤを換えることができます。
しかしその反面、慣れている人でもうっかり不注意で事故を起こしてしまう可能性があります。
たとえ腕に覚えがある人であっても、無理に慌てて作業するくらいならば、ディーラーなどプロに依頼するのが無難でしょう。