スペースX、ファルコン9でISSへのシグナス補給船運用20号機を打ち上げ
スペースXは日本時間2024年1月31日に「ファルコン9(Falcon 9)」ロケットの打ち上げを実施しました。搭載されていたノースロップ・グラマンの「シグナス(Cygnus)」補給船は予定通りの軌道へ投入された後に国際宇宙ステーション(ISS)へ到着したことを、アメリカ航空宇宙局(NASA)がSNSやウェブサイトで報告しています。
打ち上げに関する情報は以下の通りです。
■打ち上げ情報:ファルコン9(NG-20)
ロケット:ファルコン9 ブロック5
打ち上げ日時:日本時間2024年1月31日2時7分【成功】
発射場:ケープカナベラル宇宙軍基地(アメリカ)
ペイロード:シグナス補給船運用20号機「S.S. Patricia “Patty” Hilliard Robertson」
今回のミッション「NG-20」では、ISSに届けられる実験装置やクルーへの補給品など合計3726kgの補給物資を積載した無人補給船「シグナス」運用20号機が打ち上げられました。愛称の「S.S. Patricia “Patty” Hilliard Robertson」は、NASAの宇宙飛行士だったパトリシア・ロバートソン氏にちなんで命名されています。1998年に宇宙飛行士に選抜されたロバートソン氏は2002年にISSへ飛行する予定でしたが、2001年に自家用飛行機の事故で命を落としました。
シグナス補給船がファルコン9で打ち上げられたのは今回が初めてです。ノースロップ・グラマンはシグナスの打ち上げに使用してきた「アンタレス(Antares)」ロケットの1段目を強化した「アンタレス330」の開発をファイアフライと共同で進めていますが、アンタレス330の初飛行は2025年に予定されていることから、それまでのギャップを埋めるためにファルコン9が使用されました。
日本時間2024年1月31日2時7分にケープカナベラル宇宙軍基地第40発射施設から打ち上げられたシグナス補給船は、日本時間2024年2月1日18時59分にISSのロボットアーム「カナダアーム2」でキャッチされ、同日21時14分に「ユニティ」モジュールの地球側へ結合されました。同補給船は2024年5月にISSを離れ、大気圏に再突入してミッションを終える予定です。
■打ち上げ関連画像・映像
Liftoff! @NorthropGrumman's Cygnus capsule is launched to the @Space_Station. @ISS_Research on board includes tests of a 3D metal printer, semiconductor manufacturing, and thermal protection systems for re-entry: https://t.co/HWaV08zZAO pic.twitter.com/fgtgBoI2ZT
— NASA (@NASA) January 30, 2024
Welcome, Cygnus! The S.S. Patricia "Patty" Hilliard Robertson spacecraft, named after the late NASA astronaut, is now part of the @Space_Station. Next, the space station crew will haul in the new @ISS_Research and technology demos. Stay updated: https://t.co/FRrjhINIvY pic.twitter.com/M7Obx79FPB
— NASA (@NASA) February 1, 2024
■打ち上げ関連リンク
直近のロケット打ち上げ情報リストノースロップ・グラマン、ISSへのシグナス補給船運用19号機を打ち上げ(2023年8月2日)
Source
NASA - Space Station (NASA Blogs)Northrop Grumman - NASA Commercial Resupply Mission NG-20
文/sorae編集部 速報班