トヨタ「エスティマ」なぜ人気再燃!? 唯一無二の「タマゴ型ミニバン」が評判に! 世界的にも支持される「意外な理由」とは

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オーストラリアで支持を集める意外なクルマとは

 海外に行くと、意外にも街中を日本車が多く走っていることに驚かされます。これらのなかには現地で新車として販売されたクルマもありますが、日本で使われたあとに輸出されていったクルマも多いようです。
 
 なかでも日本と同じ右ハンドルの国であるオーストラリアには、2020年に惜しまれつつ販売終了となったあのクルマが多く輸出されているといいます。

斬新「タマゴ」フォルムが人気も後継車は現れなかったトヨタ「エスティマ」(3代目)

 中古車の輸出事情にも詳しい、中古車買い取り専門店の担当者A氏に話を聞きました。

【画像】めちゃカッコいい! トヨタ「エスティマ」を画像で見る(15枚)

「日本で買い取り店に持ち込まれる中古車は、非常に状態の良いクルマが多いのが特徴です。

 最初の車検を迎えるタイミングの3年目でなく、2度目の車検を迎える5年目のクルマであっても、走行距離が3〜5万キロと少なく、外装も内装もキズが見当たらず、手入れをすれば新車のように見える個体が多くあります。

 こうした良質な中古車はもちろん国内での需要も非常に高いのですが、同じように海外でも引き合いが多く、輸出される中古車も多いのです」

 海外では、新車ディーラーで販売されている日本車(現地から見ると輸入車)は非常に高価で、日本で販売されている価格の1.5倍から2倍近くするクルマもあるほか、現地で発売されていない車種も多いといいます。

「新車よりも安く早く入手できるうえに、新車と変わらない状態で手に入れることができることから、非常に好まれるのです。

 なかでも、日本と同じ左側通行・右ハンドルのマレーシアやシンガポール、香港、パキスタン、バングラデシュ、オーストラリアといった国々には、特に日本の中古車が数多く輸出されています」(前出の担当者)

 現地で人気の車種については、それぞれの国で事情が異なってきますが、なかでもオーストラリアに多く輸出されているのが、トヨタの3代目「エスティマ」だといいます。

 3代目エスティマは2006年に登場。箱型デザインが多いミニバンカテゴリーにおいて、エスティマ独自の丸みを帯びたスタイリングは唯一無二の存在といえ、根強い支持を集めました。

 マイナーチェンジを繰り返しながら、2020年までおよそ14年にわたって販売されてきましたが、後継モデルが登場するまでの人気は維持できなかったようです。

 3代目の初期モデルなどもうすっかり国内から姿を消したと思ったら、オーストラリアで余生を送っていることが判明。

 壊れにくくて頑丈で、燃費が良くて価格も安く、しかもデザインが個性的な輸入車(オーストラリアから見ると日本車は輸入車です)であることから、現地で人気となっているそうです。

 なおオーストラリアではほかにも、廉価な「カローラフィールダー」や「ヴィッツ」の各ハイブリッドモデルも多く輸出されているといいます。

国内で不人気だからといってあきらめる必要はない!

 買い取り店担当者のA氏は、買い取りで有利となる条件について次のように話します。

エスティマのように海外で需要が高い車種は、当然ながら下取り価格も高くなる傾向があります。

 現地で人気のボディカラーやサンルーフ、エアロパーツなどの人気オプション装備が備わっていれば、さらにプラス査定が期待できます」

国内では「白」や「黒」が人気ですが、海外ではこのようなカラフルなカラーにも支持が集まるといいます

 このように中古車の買い取り相場は、国内だけではなく海外の需要の大小によっても変動することがわかります。

 国内では不人気なモデルだからとあきらめる前に、新車ディーラーや中古車買い取り店の担当者など、事情に精通している人とコミュニケーションをとることで、お得な情報を聞き出せそうです。

 買い取りに出す際には1社ではなく複数の業者に見積もりを取りながら、色々と話を聞くと良いでしょう。

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 A氏によると、海外へ輸出される国産中古車の中で、いま最も人気が高いのはトヨタの高級ミニバン「アルファード」だといいます。

 2023年に新型へ切り替わったばかりですが、先代モデルの3年落ちや5年落ちの中古車でも高い下取りが期待できると話します。

 またトヨタ「ランドクルーザー」や「ランドクルーザープラド」、スズキ「ジムニーシエラ」などの本格的な四輪駆動車、さらにミニバンのトヨタ「ノア/ヴォクシー」なども海外で大人気だとか。

 新車を購入するタイミングで、このような海外人気が高いクルマを狙い、さらには人気オプションを付けておくことで「損をしにくいカーライフ」を送ることもできます。

 いま乗っているクルマがどれほどの価値があるのか、改めて調べてみると面白いかもしれません。

【編集部注記】記載に誤りがあったため、2024年1月31日に本文を一部修正しました。