人的補償は「ただのトレードじゃん」 巨人OBが“制度見直し”提言「言葉自体よくない」
「いろんな議論を交わしての制度なんだと思いますけど、見直した方がいいと思います」
巨人、メジャーリーグなどで活躍した高橋尚成氏が自身のYouTubeチャンネル「高橋尚成のHISAちゃん」を更新。国内フリーエージェント(FA)権を行使しての移籍に伴う人的補償制度について、私見を述べた。
西武から国内フリーエージェント(FA)権を行使してソフトバンクに移籍した山川穂高内野手の人的補償で、甲斐野央投手が西武に入団したことを受け、人的補償の制度について「いろんな議論を交わしての制度なんだと思いますけど、見直した方がいいと思いますね」と提言した。
高橋氏は巨人の元同僚だった内海哲也投手が2018年オフに炭谷銀仁朗捕手の人的補償で西武へ、同じく長野久義外野手が丸佳浩外野手の人的補償で広島へ移籍した前例に触れ、「ジャイアンツで近い人たちでよく知っているので、人的補償というただのトレードじゃん、ということに蓋を開けてみたらなっちゃうんですよね」と語った。
「(FAで)出ていかれるチームは、中心の素晴らしい選手が抜かれるわけですから、その相手側の経験豊富のベテランだったりは欲しいはずですよ。それがプロテクトから外れたら、欲しいはずです。色んなことを聞けるし、次の世代の若手にもすごくいい影響を与える。それが当時の内海、長野の両選手だったんじゃないかな。僕はやめたほうがいいと思う。違う形の方がいいと思う。ただのトレードじゃん、って思ってしまう」
メジャーではFAで選手を失った球団は、ドラフトでの指名の権利が補償される例もあげ、「そっちの方がいいんじゃないかと思いますね。獲るほうも次のドラフトに目玉選手がいたら、この(FAした)選手は取れないかもしれないという戦略も出てくると思う。多分アメリカもいろんなことがあって、今の形になっていると思う」と話し、「人的補償という言葉自体よくない」と持論を展開した。(Full-Count編集部)