じゃあどのメーカーが?

旅客機ベースの機体じゃなくなるかも!?

 アメリカ空軍は2023年12月1日、E-4B「ナイト・ウォッチ」の後継機開発のコンペからボーイングが外れたことを明らかにしました。


終末飛行機とも呼ばれるE-4B「ナイト・ウォッチ」(画像:アメリカ空軍)。

 E-4B「ナイト・ウォッチ」はボーイング747-200Bをベースに開発された機体で、核戦争・大規模災害などで地上での指揮が取れない場合に備え、大統領や国家指揮権限の保持者および指揮幕僚を搭乗させ、アメリカ軍を空中から指揮するために開発された機体であり、「Doomsday Plane(終末(世界の終わり)の飛行機)」とも呼ばれます。

 ロイター通信によると、同社が外れた理由は空軍側といくつかの契約条件で合意できなかったからとのことです。

 ボーイングは防衛産業部門で2023年の第3四半期だけで、物価高騰など様々な影響により10億ドル(約1400億円)近い損失を出しています。そのため新たな固定価格形式での契約を2023年12月現在拒否しているそうで、その影響があるのではという現地報道もあります。
 
 今回のボーイング除外で、新型“終末飛行機”開発に手をあげているのはネバダ州にある航空機・宇宙船の開発製造会社であるシエラ・ネバダ・コーポレーション(SNC)だけになりました。

 なお、ボーイングは現在アメリカで唯一の大型旅客機メーカーでもあります。そのため、このまま計画が進めば、E-4Bの後継機は旅客機ベースではない可能性も考えられます。