恵比寿駅から徒歩3分のところにある、ミステリアスな雰囲気を漂わせる一軒『unknown』。

ギャラリーというアートな一面も持ち合わせる、東京屈指のバーなのだ。

ムード満点の店内や、オリジナリティに富んだカクテルも魅力的で、大人のふたり時間に最適だ。


駅前の喧騒とは一線を画す空間に、そこはかとなく感じる優越感

ガラスの外壁部を貫通し、外席用にも機能するカウンターが目を引く


「ここって、一体なんのお店?」

予備知識なしに『unknown』の前まで来たならば、きっと誰もがそんな思いを抱くだろう。実に、エスコートしがいのある場所。

恵比寿駅から歩いてわずか3分の距離、しかも外から中の様子が窺えるガラス張りの店構えなのに、漂う空気はあくまでミステリアス。

常に喧騒に満ちている、駒沢通りの反対側の一角とはまるで別世界だ。



アイコニックな盆栽は「TRADMAN’S BONSAI」の作品


マットグレーを基調にしたシックな空間に足を踏み入れると、枝ぶりの見事な盆栽や壁の浮世絵、バックバーに並ぶ美しい酒瓶や酒器に思わず目を奪われる。




浮世絵の技術を後世に継承する活動をする「UKIYO-E PROJECT」のギャラリーとしても機能。



「茶」の一字が目を引く骨董


隅々まで隙のない凛とした雰囲気は、大人にこそ相応しい。

寡黙な雰囲気を纏うオーナーの大場文武さんは、ミクソロジーバーの第一人者・南雲主于三さんに師事したのち、日本茶専門店の「櫻井焙茶研究所」へ。

ここで茶葉×アルコールの可能性に触れ、さらにレストラン『フロリレージュ』では、フードとのペアリングを探求した。

そうした、これまでのキャリアの集大成ともいえるのが『unknown』なのだ。



店名に込めたのは「未知の体験を提供する場所でありたいという思い」と大場さん。カクテルの名称はなく、数字のみで表示してある


まず味わうべきは、ここでしか出合えない、唯一無二のカクテル。日本茶をはじめとした茶葉の香りを移した国産のスピリッツをベースに、独創的なレシピから生み出されている。

メニューには「#1」〜「#10」というナンバリングと材料名、グラスの形状だけが記載されており、これがなんとも想像力を掻き立てる。

「どんなタイプのお酒が好き?」
「これってどういう味がするのかな?」

謎めいているからこそ、ふたりの会話は、一層ブーストする。



最初の1杯にオススメな「#2」1,500円。日本由来のボタニカルが香るクラフトジン「季の美」に抹茶、柚子のコンフィチュール、ソーダを合わせた爽やかな味わい


日本の茶葉や浮世絵や盆栽という“オールドスクール”な要素と、“ニュースクール”というべきミクソロジーの発想から生まれる最先端のカクテルが融合する世界観は外国人ゲストに高い支持を得ている。




「#6」(1,500円)は、玄米の香りを移したウイスキーとドライキュラソーがベース。柑橘系の酸味が印象的。



店内の一角にあるラボのような小部屋には、茶葉などの芳香を酒に移してからフィルターにかけて透明にできる機械が


カジュアルな酒場が幅を利かせるこの街の雰囲気とは一線を画す美意識を感じさせるバーの存在は、圧倒的な切り札になる。


■店舗概要
店名:unknown
住所:渋谷区東3-25-3
TEL:03-6427-2239
営業時間:18:00〜26:00
定休日:日曜
席数:カウンター6席、テーブル14席、スタンディング8名相当
※チャージはオーダーの10%


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