渡英前に、羽田空港で取材に応じた宮澤。(C)SOCCER DIGEST

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 オーストラリア&ニュージーランドで行なわれた女子ワールドカップで5ゴールを決め、大会得点王に輝いた宮澤ひなたが8月28日、羽田空港で取材に応じ、海外移籍について言及した。

 宮澤は、ワールドカップイヤーで親善試合をこなすなかで、「自分自身このままで成長できるのか」と疑問を感じ、「このままじゃだめだ」と試合を重ねるごとに想いを強めた。

 実際にワールドカップを戦って、「自信が付いたところと、まだまだ足りないと思うところ両方があった。何かひとつというより、もう一回り成長する必要がある」と実感したという。

 自身の強みでもあるスピードは世界の舞台でも通用した一方で、「拮抗したゲームでは、何か個人で上回るものがないと世界でも通用しない」と語る。

 海外で競争力の高い環境に身を置くことで、状況判断を磨き、「チームとして怖いだけでなく、個人としても怖い選手」を目ざす。
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 その一方で、ワールドカップ得点王として良くも悪くも注目を集める。移籍を決断した理由については次のように述べる。

「それ(得点王)がベースとして見られている。やっぱり失敗したらとか、そういう不安はある。逆に期待値が高ければ高いほど、やらないとなという想いも強くなる。自分にとっては良い機会だと思う」

 移籍先は未定で、今後はロンドンへ渡り、現地の代理人とチームを吟味する予定だ。

「自分の意見を伝えなきゃいけないというのは苦労するかな」と自身でもシャイと語る面では苦労する覚悟もしているが、「どのリーグも、どこへ行っても楽しいだろうなと。自分にとっては第一歩。自分が成長できる場所、そこにフォーカスしていきたい」と意気込んだ。

取材・文●渡邊裕樹(サッカーダイジェスト編集部)