2023年7月19日から再オープンした、羽田空港第2ターミナルの国際線エリア。5便のANA便のみが出発するこのエリアを実際に利用してみました。実はこのエリアからの出発は、“アタリ”といえるかもしれません。

ANAロンドン行きや台北行きなどが利用

 2023年7月19日から再オープンした、羽田空港第2ターミナルの国際線エリア。ここは2020年3月に供用を開始したものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、わずか2週間足らずで閉鎖。3年3か月を経て復活するも、ロンドン行きや台北行き、香港行きなど、わずか5便のANA便が利用しています。このたび、このエリアから実際にANA便を利用してみました。


羽田空港第2ターミナルの国際線エリア(2023年7月、乗りものニュース編集部撮影)。

 同空港の第2ターミナルは長らく、国内線専用の施設として運用されていましたが、羽田空港の国際線が大幅な増便が見込まれるなか、ANAの一部国際線が発着できるよう、第2ターミナルの一部を拡張する形で、この国際線エリアが誕生しました。

 しかし、先述のとおりコロナ禍で国際線は大幅に減便。同エリアは一時閉鎖後、一般の旅客が入れない状態が続いていました。閉鎖期間中の同エリアは、テレビドラマやCMのロケ地、航空会社の社内イベント、音楽イベント会場などに活用されてきました。

 同エリアから出発する対象便に乗る場合、ANAアプリ上では、出発ターミナルが「2」である旨の表示がされますので、ここは確実にチェックしておきたいところです。

 実際に空港に降り立ってみると、便数が少ないことから、チェックカウンターや保安検査場などは第3ターミナルのような混雑はなく、スムーズに手続きをすることができます。筆者はこの日、午前6時41分に空港に到着し、47分には手荷物預けが完了。その後48分に保安検査場へと入りましたが、50分には保安検査が終わり、52分には出国手続きを終えることができました。

充実かつ贅沢な「幻のエリア」からの出発

 なお、手荷物預け機も自動化されているほか、保安検査場では、PCを取り出さずに検査が受けられるスマートレーンが導入。出国審査も顔認証ゲートが導入されているため、今後混むようになっても、保安検査に並んでから出国までの待ち時間は短めで済みそうです。

 保安検査場を抜けると免税店やフードコードなどがすでに早朝から営業していました。そのなかで、同エリアの目玉のひとつである、ANAのラウンジに行ってみます。

 ここのANAラウンジは、国内最大級のスペースをもつのこと。同エリア2階、3階、4階に位置し、最上級会員むけの「ANA SUITE LOUNGE」が約360席、「ANA LOUNGE」が約900席で構成され、約1300席の総座席数を有します。


羽田空港第2ターミナルの国際線エリア内のANAラウンジ。写真は報道公開時のもの(2023年7月、乗りものニュース編集部撮影)。

 エントランスから入る眼前と広々した光景が広がる「ANA LOUNGE」では、ANAのチキンカレー、おそばやラーメンといった食事やアルコール類を含めたドリンクを楽しめるほか、シャワーブースも設置。この日はまだ便数が少ないということで、待ち時間なしで入浴ができました。座席もほぼ好きなところに座れる状態で、今の時期だと、かなり贅沢な時間を過ごすことが出来ます。

 現在第2ターミナルの国際線エリアは朝5時から13時30分までの限定運用ですが、ANAは今後も国際線の増便にともない、第2ターミナルから運航する路線を拡充する予定としています。

 長年閉鎖していたことから”幻のエリア”とも評された同エリアですが、国内線への乗り継ぎの利便性が高いことはもちろん、施設内の快適性や充実度も高く、運用再開後はここから乗れるとうれしいという意味で、“神エリア”になる可能性も十分ありそうです。