東海道新幹線の車内テロップで、駅通過時に「ただいま○○駅を通過。」という文章が流れます。ほかの路線も似たような文言で通過を知らせますが、どんな目的があるのでしょうか。

停車駅間が長いからこその配慮

 東海道新幹線の「のぞみ」や「ひかり」など各駅停車ではない車両に乗っていると、「ただいま○○駅を通過。」といったテロップが電光掲示板で表示されます。他の新幹線でも似たような文言で、駅通過したことを知らせるテロップが流れますが、これはどういう理由で表示されるのでしょうか。


東海道新幹線の車内テロップイメージ(画像:写真AC)。

 JR東海によると、こうしたアナウンスをする理由は、通過駅を知らせることで、車窓の風景の変化を楽しんでもらいたいという、停車駅間が長い列車ならではの配慮があるようです。

 わざわざ通過した駅を教えてくれるこのテロップ、かなり正確なもののようで、列車の走行位置をもとに、駅に近づいたことを自動で検知し流しています。

 なお、走行位置を割り出す方法は、車両そのものの車軸回転数からの演算と、地上施設からの情報取得があるようです。これは新幹線以外の車両も同じで、絶妙なタイミングで駅案内や乗り換え情報などが車内のディスプレイに表示されるのはそのためです。

 ちなみに、JR東海は過去に車内の電光掲示板でニューステロップも流していましたが、多くの利用者がスマートホンでニュースを確認するようになった影響で、2020年3月13日にその役目を終えており、山陽・北陸新幹線でも2023年3月31日をもって同様のサービスを終了しています。