JR東日本が発表した鶴見線の新型車両は、車体幅が狭いストレート車体を採用するなど、独自の車両となるようです。この新型車両について、JR東日本に聞きました。

鶴見線のE131系は「ストレート車体」を採用

 JR東日本は2023年7月24日(月)、鶴見線に新型車両E131系の投入を発表。3両編成が8本導入され、2023年冬から順次運行を開始する予定です。鶴見線はこれまで、他線から転用された車両が長らく使われてきましたが、今回は直接新車が投入されることに、SNSなどでは驚きの声も上がっています。


鶴見線で現在使用されている205系(画像:写真AC)。

 E131系は、房総地区や相模線、宇都宮線、日光線にも投入されています。これらの路線で使用されるE131系は、ドアの下端から中ほどにかけて車体幅が広がるのが特徴ですが、鶴見線向けのE131系はその広がりがなく、側面の下端から上端まで垂直な「ストレート車体」を採用するなど、独自の車両となるようです。今回の鶴見線の新型車両について、JR東日本横浜支社に話を聞きました。
 
――なぜ鶴見線に新型車両を投入するのでしょうか?
 
 現在使用している205系が新製から30年以上経過したため、新型車両を投入して置き換えます。

――鶴見線のE131系は他路線の車両と異なり、なぜ車体の幅が狭いストレート車体なのでしょうか?

 具体的な箇所までは申し上げられませんが、鶴見線の設備に制限があるため、ストレート車体となりました。

まだある違和感「ステンレス無地」のドア

――鶴見線のE131系の番台区分はどうなるのでしょうか?

 鶴見線向けの車両はE131系1000番台となります。
 
――鶴見線のE131系は8編成が投入予定となっていますが、現在使われている205系は9編成あります。なぜ1編成少ないのでしょうか。

 列車のダイヤやご利用状況を踏まえ、製造する車両数を決定しました。E131系8編成で205系9編成を置き換える形になります。
 
――鶴見線E131系の車内イメージ図を見ると、これまでのE131系と異なり、客室側のドアに化粧板が貼られていないように見えますが、実車もそうなる予定でしょうか?

 実際の車両も、客室側ドアに化粧板がないステンレス無地となります。
 


宇都宮線・日光線向けE131系のドア。複層ガラスで化粧板が貼られている。

――現在使用されている205系はどうなるのでしょうか。
 
 新型車両の投入に伴い、鶴見線の205系は廃車とする予定です。南武支線で使用されている205系に関しては、3編成あるうちの2編成を新潟地区から転用したE127系に置き換えます。残る1編成はE127系と併用していきます。
 
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 新型車両の車内には、運行情報や乗換案内を表示する大型ディスプレイが設置されるほか、座席幅も拡大されるなど利便性や快適性が向上しそうです。その一方、外観だけでなく、客室内もドアに化粧板が貼られないため、印象が変わります。

 ちなみにJR東日本の通勤電車では、209系やE231系の客室内ドアは化粧板がないステンレス無地でしたが、E233系から複層ガラス化されて化粧板が貼られるようになりました。今回のE131系では、先祖返りすることになります。