インド・HALがアルゼンチンにヘリコプターを供給へ 欲しがっていた戦闘機「テジャス」は?
戦闘機購入に関しては不明。
ひとまずヘリコプターは購入に向けて動き出す
アルゼンチン国防省は現地時間の2023年7月30日、インドを訪問中のホルヘ・タイアナ国防相がインドの航空機会社であるHAL(ヒンドゥスタン・エアロノーティクス・リミテッド)の視察中にアルゼンチン軍向けの小型・中型汎用ヘリコプター取得に関する意向書への署名を行ったと発表しました。
兵装システムを搭載して戦闘ヘリ化した「ドゥルーブ」(画像:インド空軍)。
この署名はアルゼンチン陸海空軍の小型・中型汎用ヘリコプターを更新するためにHALに協力を得ることを目的としたものになります。
HALとアルゼンチンの関係はここ数年深まっており、アルゼンチン空軍のSA 315B「ラマ」ヘリコプターの修理も同社が担当しています。
購入を計画している具体的なヘリコプターの名前は、意向書では出ていませんが、HAL製の機体ということで、小型汎用ヘリコプターのLUHと、軍民両用の汎用ヘリコプター「ドゥルーブ」ではないかとみられています。
なお、タイアナ国防相がHALを訪れた目的には、ヘリコプターの購入交渉のほかに、同社が製造している戦闘機「テジャス」の購入についても協議するのではとみられていましたが、今回の発表では、同件の進捗状況については報告されていません。
現在、アルゼンチン空軍では音速を超える戦闘機がゼロとなっており、すぐにでも購入したい状況ですが、同機の購入に関しては、マーチンベーカー製の射出座席など、アルゼンチンが禁輸措置を受けているイギリス製部品を交換する必要があるため、交渉が難航する可能性もあると指摘されています。