文化放送メールマガジン（毎週金曜日配信）にて連載中のコラム「水谷加奈の劇場型恋愛体質」。
アナウンス部長・水谷アナが、日々の生活で感じたことを心のままに綴っていく。

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―6月23日（金）配信分―

立っている人も多いやや混んでいる通勤電車にて。
3人座れる席に男性2人が座っていました。
1人は大柄なサラリーマンらしき男性。
もう1人は小柄で白いポロシャツを着た40代半ばくらいの男性。（役者のマギーさん似）
この白ポロが足を広げて腰が前に出る格好で座っているのです。
きちんと座って詰めてくれればもう1人座れるのに。
元々3人席なんですし、明らかに彼の座り方はマナー違反です。
そこで私が「すみません」と頭を下げて隣にお尻を入れると、
白ポロは詰めようともせず足を閉じようともせずどっかと身をうずめたまま
ちっ。
と小さく舌打ちしてきました。カチンときたのですがここは我慢。
ところがしばらくすると、私のバッグの端が彼のリュックに当たっていたようで（あっちがきちんと詰めないのだからそりゃ当たりますわ）またもや
ちっ。
と聞こえてきました。私が、
ん？
と横を向いて白ポロの顔を見たところ、
「ん、じゃねえんだよ」
と言われ、一瞬キレそうになりましたがいったん落ち着いて考えることに。
（このあとどうしよう。どうすれば白ポロに勝てるだろう）
次の駅で私は降ります。白ポロはまだ乗っている様子。
私は駅手前で立ち上がると、真正面から白ポロを見下ろしました。
白ポロが私を睨みつけてきた瞬間、
女神のような微笑みを浮かべながら会釈すると白ポロは何も言えずに固まっていました。
微笑みながら会釈…。
最大の武器かもしれません。