Apple、スマホ向け次期プラットフォーム「iOS 17」を発表!iPhone XS以降が対象で正式版が今秋登場。iPhone 8・8 Plus・Xは対象外に
アップルがスマホなど向け次期プラットフォーム「iOS 17」を発表! |
Appleは5日(現地時間)、アメリカ・カルフォルニア州クパチーノにある同社本社にて開発者向けイベント「WWDC 2023(Worldwide Developers Conference 2023)」の基調講演を開催しました。なお、WWDC 2023は現地時間(PDT)の2023年6月5日(月)から6月9日(金)まで実施され、すべてのコンテンツをオンラインで視聴可能となっています。
iOS 17はまったくスマートディスプレイとしても使える新しいスタンバイ機能や「メッセージ」アプリで安否確認ができる機能、ファイル共有機能「AirDrop」で近くにいる人とより簡単にファイルが送受信できるName Drop機能、自動入力が強化された標準キーボード、新しい日記アプリ「ジャーナル」などの機能拡張がされるということです。
アップデート対象機種はiOS 16とは異なり、iPhone XSシリーズやiPhone XR以降やiPhone SE(第2世代)以降の合計21機種にて無料でOSバージョンアップが可能となっており、iPhone 8やiPhone 8 Plus、iPhone Xは対象外となりました。
iOS 17を紹介するCraig Federighi氏
iOS 17は現在のiPhone向け最新プラットフォームである「iOS 16」の次のOSバージョンです。プレゼンテーションにはAppleにてSoftware Engineeringを担当するSenior Vice PresidentのCraig Federighi氏などが登壇して説明しました。なお、アップデート対象製品は以下の通りで、新機能の詳細は公式Webページ( https://www.apple.com/jp/ios/ios-17-preview/ https://www.apple.com/ios/ios-17-preview/features/ )により詳しく掲載されています。
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・iPhone 14
・iPhone 14 Plus
・iPhone 14 Pro
・iPhone 14 Pro Max
・iPhone 13
・iPhone 13 mini
・iPhone 13 Pro
・iPhone 13 Pro Max
・iPhone 12
・iPhone 12 mini
・iPhone 12 Pro
・iPhone 12 Pro Max
・iPhone 11
・iPhone 11 Pro
・iPhone 11 Pro Max
・iPhone XS
・iPhone XS Max
・iPhone XR
・iPhone SE(第2世代)
・iPhone SE(第3世代)
iOS 17でまず紹介されたのは「電話」アプリや「メッセージ」アプリについてで、電話やメッセージはiPhone体験の中心にあり、大幅なアップデートによってパーソナライズされた連絡先ポスターが加わり、自分を表現するための新しい方法を提供し、自分の見た目をカスタマイズして着信時の表示をまったく新しいものにしたり、写真やミー文字の美しい処理を選択したりできるほか、目を奪うようなタイポグラフィーやフォントの色も選べ、連絡先ポスターは他社製の通話アプリでも利用できるようになるということです。
またライブ留守番電話では誰かが留守番電話を残す時にリアルタイムでメッセージが書き起こされ、それを確認して発信者がメッセージを残している間にその電話に出るかどうかを決めることができ、通信事業者によって迷惑電話と識別された番号からの電話はライブ留守番電話には表示されず、直ちに着信拒否するほか、Neural Engineによってライブ留守番電話による書き起こしは製品上で処理され、プライバシーが完全に守られるとのこと。
メッセージでは新しい絵文字ステッカーによるまったく新しいステッカー体験や写真の被写体を抜き出してLiveステッカーを作成する機能など、重要なアップデートが行われ、Liveステッカーにエフェクトを追加して会話をいきいきとさせたり、キーボードの新しいパネルにユーザーのステッカーをすべてまとめておいてiOS全体で簡単にアクセスできるようにすることができます。
また新機能として1回タップするだけで表示できる展開可能なメニューからiMessageアプリにアクセスすることができ、メッセージの見た目がさらに洗練されるため、コミュニケーションの方法が広がるとのこと。さらに検索フィルターによって検索がさらにパワフルで正確になり、検索を開始してからフィルターを追加して結果を絞り込み、探している情報を正確に見つけられるようになります。
加えて新しいキャッチアップの矢印を使って会話の中の最後に表示していた部分を指し示せるほか、返信したいテキストの吹き出しをスワイプするだけで簡単に返信でき、位置情報を共有すると、その情報が会話の中でリアルタイムに更新され、オーディオメッセージを送信すると自動的に書き起こされるため、その場で読むことも後で聞くこともできます。
他にもメッセージでは目的地に無事に到着したことを家族や友人に知らせたい時に重要な機能である安否確認も導入されます。安否確認を開始した後は目的地に到着するとすぐに友人や家族に自動的に通知され、目的地に向かって進んでいない場合はiPhoneの位置情報やバッテリー残量、携帯電話サービスの状況などの役立つ情報が指定した連絡先と一時的に共有されます。なお、すべての共有された情報はエンドツーエンドで暗号化されているとのこと。
一方、FaceTimeがオーディオとビデオによるメッセージにも対応し、相手が電話に応答しない場合に後で楽しめるようにメッセージを共有できるようになり、ハートや風船、花火、レーザー、雨などのリアクションによってFaceTime通話がさらに表現豊かになるほか、新しいエフェクトは簡単なジェスチャーで発動でき、他社製のビデオ通話アプリでも活用できます。
またApple TV 4Kへの素晴らしいアップデートによってFaceTimeを家の中で一番大きな画面に表示できるようになり、連係カメラでApple TVから直接ビデオ通話を開始することもiPhoneで開始した通話をApple TVに引き継いで友人や家族をテレビ画面で見ることもでき、センターフレームで部屋の中を動き回っても完璧にフレーム内に収まります。
続いて紹介されたのがAirDropの新機能で、AirDropはこれまでも他の人に写真を送ったりするようなファイルを共有することが数秒で便利で簡単にできましたが、iOS 17ではAirDropに新しい共有方法としてName Dropが追加され、iPhone同士またはiPhoneとApple Watchを近づけるだけで連絡先情報を簡単に共有できるようになります。iPhone同士が近くにある場合は同じジェスチャーを使ってコンテンツを共有したり、SharePlayを開始して音楽を聴いたり、映画を鑑賞したり、ゲームを楽しんだりすることができます。
またキーボードでは自動修正が全体的にアップデートされ、単語予測のための最先端の製品上の機械学習言語モデルであるTransformer言語モデルによって入力するたびにその体験と精度が向上し、ユーザーインターフェース(UI)が刷新されて入力のサポートが向上するほか、文レベルの自動修正によってより多くの種類の文法ミスを修正できます。
さらに入力し始めると予測テキストの提案がインライン表示され、スペースバーをタップするだけで単語全体を追加したり文を最後まで入力したりすることが簡単にできるようになり、テキスト入力がこれまで以上にすばやくなります。他にも音声入力は新しい音声認識モデルを活用し、さらに精度が高くなります。
iOS 17にはスタンバイが導入され、情報をひと目で確認できるフルスクリーンの体験が提供され、iPhoneを横向きで充電している時に離れた場所から見えるように設計されており、ナイトスタンドやキッチンカウンター、デスクでの使用に最適でさまざまな美しい時計のスタイル、お気に入りの写真、適切なタイミングで適切なウィジェットを表示するスマートスタックを含むウィジェットを表示してパーソナライズすることができます。
またスタンバイはライブアクティビティーやSiri、着信、より大きくなった通知に対応するため、遠くから見てもiPhoneがこれまで以上に役立つほか、MagSafeでの充電時にはスタンバイはユーザーの好みの表示を記憶し、スタンバイ状態のときに画面をタップするだけでいつでも簡単に表示でき、常時表示ディスプレイを備えたiPhone 14 ProやiPhone 14 Pro Maxでは常に利用できます。
新たにアプリとして追加されるジャーナルは心身の健康を改善するといわれている日記をつけるという行為を通じて感謝の気持ちを振り返り、実践するのに役立つようになっており、iPhone上の機械学習を活用してパーソナライズされた候補が表示され、日記をつけるきっかけを与えるとのこと。候補は写真や人、場所、ワークアウトなどの直近のアクティビティーから賢く厳選されるため、日記をつけ始めやすくなり、通知のスケジュールを設定すれば、日記をつけることの習慣化に役立ちます。
またアプリのロック機能やiPhone上の処理の活用、エンドツーエンドの暗号化によってジャーナルはプライバシーを保護するように作られており、入力した情報にはAppleを含め誰もアクセスできません。また、新しいJournaling Suggestions APIを使えば、開発者は自分が開発したアプリに日記のための候補を追加できるようになります。その他の主なiOS 17の新機能は以下の通りとなっています。
・Safari
Webブラウズ時のトラッカーとiPhoneにアクセスできる人物の両方からプライベートブラウズを保護する機能がさらに強化され、高度なトラッキングとフィンガープリント保護が一段と進化し、Webサイトによるトラッキングや製品の特定を未然に防ぎます。またプライベートブラウズのウインドウは使用していない時はロックされるため、iPhoneから離れる時でもタブを開いたままにしておけます。
・パスワードとパスキー
さらに簡単にそしてより安全に共有できるように信頼できる連絡先グループとパスワードを共有できるようになります。パスワードを最新に保つため、グループ内の全員がパスワードを追加および編集可能となり、iCloudキーチェーンを通じて共有されるため、エンドツーエンドで暗号化されます。
・ヘルスケアアプリ
新しい心の健康の機能が加わります。日々の気分や一時的な感情を記録したり、自分の心の状態に影響を与えている可能性がある物事を確認したり、クリニックでよく使われているうつや不安症の検査や住んでいるの地域で利用可能なリソースに簡単にアクセスすることができます。さらにiPhoneを見る距離を改善することによって子供たちの近視になるリスクを低減し、大人のデジタル眼精疲労を軽減できるようにします。またスクリーンタイムの「画面からの距離」がTrueDepthカメラを使って顔から30cm未満の距離でiPhoneを持っている時間が続くと、iPhoneを遠ざけるようにユーザーに促します。
・マップ
オフラインマップが追加されたことによって特定のエリアを事前にダウンロードしてターンバイターンナビゲーションの使用、到着予定時刻の確認、マップでの場所の検索など、さらに多くのことがオフラインでできます。さらにマップではアメリカの公園内の何千というハイキングコースをこれまで以上に簡単に見つけられるようになり、電気自動車のドライバーにリアルタイムで充電可能な場所の情報を提供します。
・AirTag
最大5人と共有して友人や家族が「探す」で持ち物を追跡することができるようになります。グループ内の全員が持ち物の位置情報を確認し、サウンドを再生して「正確な場所を見つける」機能を使って近くにある共有AirTagの位置情報をピンポイントで特定することができます。この機能は「探す」ネットワーク上にあるほかのすべてのアクセサリでも使えます。
・Apple Music
共同作業プレイリストが追加されて友人と一緒に音楽を聴くのがこれまで以上に簡単になるほか、車の中でSharePlayを使って車内にいる全員が再生する曲を簡単に追加できるようになります。また一緒に聴いている人はApple Musicのサブスクリプションに登録していなくても自分の製品で音楽をコントロールできます。
・AirPlay
iPhone上のAIがユ好みを学習するようになり、AirPlayを使ったコンテンツの共有が一段と簡単になリます。AirPlayはホテル内の対応するテレビでも機能するため、旅行中も簡単にお気に入りのコンテンツをテレビで楽しめます。この機能はプライバシーとセキュリティーを基盤に構築されており、インターコンチネンタルホテルズ&リゾーツ系列から開始して年内に一部のホテルで利用可能になります。
・AirPods
パーソナルなオーディオ体験を再定義する適応型オーディオ、パーソナライズされた音量、会話感知などのパワフルな新機能が追加されます。さらに製品の自動切り替え機能や通話コントロールの向上によってAirPodsが一段と使いやすくなります。
・ホームアプリ
ドアの鍵、ガレージのドア、警報システム、接触センサーの最大30日間のアクティビティー履歴を確認できる機能が追加されます。さらに2つの人気の高いHomeKitのロック機能であるタップしてロック解除とPINコードがMatter対応の鍵で利用可能になり、家をつなぐ方法がさらに増えます。
・リマインダー
買い物リストでは追加したアイテムが自動的にカテゴリ別に分類され、買い物がさらに簡単になります。これにより、アイテムをグループに分ける方法を変更でき、好みがリストに記憶されます。
・画像を調べる
一時停止したビデオのフレームでも利用できるようになります。さらに食べ物や店舗、標識、記号も特定し、写真やビデオから個々の被写体を抜き出せるようになります。
・Siri
これまでの「Hey, Siri(ヘイ、シリ)」という起動コマンドが「Siri(シリ)」と言うだけで起動するようになります。起動後は再び起動しなくても複数のコマンドを連続して伝えることができます。
・写真
iPhone上の機械学習を活用してお気に入りの人々が「ピープル」アルバムでより多く認識され、猫や犬も認識されます。
・プライバシー
アップデートによって「コミュニケーションの安全性」がメッセージアプリ以外にも拡大され、AirDropおよび連絡先ポスター、FaceTimeメッセージでコンテンツを送受信をする際や送信するコンテンツを選ぶために写真のピッカーを使用する際に子供たちが安全に守られます。また静止画像だけではなくビデオコンテンツにも対象が拡大されます。さらに新機能の「センシティブな内容の警告」を使うと、大人の利用者が望まないヌード画像やビデオが表示されないようにすることができます。他にも「コミュニケーションの安全性」と同様に「センシティブな内容の警告」の画像とビデオの処理はすべてデバイス上で行われるため、Appleはこれらのコンテンツにアクセスできません。
・アクセシビリティ
アップデートによって認知障がいを持つ人がiPhoneをもっと簡単に自立して使えるようにサポートするカスタマイズ可能なインターフェイスであるアシスティブアクセス、非発話者のユーザーが対面での会話や電話、FaceTime通話の際に話したいことをタイプすると読み上げてもらうことができるライブスピーチ、発話能力を失うリスクのある人に自分が話しているように聞こえる声を作るオプションを提供するパーソナルボイス、指し示した対象物に書かれているテキストを読み上げることで視覚障がいのあるユーザーをサポートする「ポイントして読み上げ」が含まれます。
更新中
記事執筆:memn0ck
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