リビングと一体感のあるウッドデッキがある家を、ハウスメーカーで建てた日刊住まいライター。休日にアウトドアチェアを持ち出して、鳥のさえずりをBGMにしながらのんびりと昼寝を。子どもたちは、ちょっとした軽食をピクニック気分で味わえて大喜びしています。日常使いできるウッドデッキのつくり方と楽しみ方を紹介。

リビングと一体感のあるウッドデッキをプラン

わが家は夫、筆者、小学生の息子2人(8歳と6歳)の4人家族。2年前にハウスメーカーで2階建ての注文住宅を建てました。

LDKがあるのは1階の南側。リビングダイニングの幅にあわせてフルハイト(天井から床まで)の窓をつけたので、とても開放感のある空間です。

 

LDKからは庭が見渡せる仕掛け。写真はキッチンからの眺めです。

窓の外には、リビングダイニングの床と高さをあわせたウッドデッキが広がります。そのため、室内と戸外に一体感があって、自然とデッキに足を運びたい気分に。

 

デッキの幅は5.7m、奥行きは1.2mあります。耐久性のある人工木(樹脂製)のウッドデッキを採用。色はオークです。

 

軒とウッドデッキは同じ幅。ラインがそろっていて、きれいなデザインに見えるところが筆者のお気に入りです。

 

軒天(軒の裏側のこと)に埋め込みの照明はつけませんでした。その代わり、夜にウッドデッキで過ごしたいときに備え、壁面にコンセントをつけておきました。これならポータブルの照明を使えます。

今のところ、実際に夜過ごすことはないのですが、夏にコンセントが必要な蚊除けが使えるので便利。

 

ウッドデッキの正面(敷地境界線の部分)の塀に加えて、両側にも壁があるため、この空間はいい感じにおこもり感があります。

パンやお弁当をウッドデッキで食べると、ちょっとしたピクニック気分に。凝った食べ物でなくとも、ウッドデッキで食事するというだけで、テンションが上がります。2人の息子たちも大興奮。非日常感を家族で満喫しています。

計画時に、ウッドデッキのサイズを考え直す

じつは当初の計画では、もっと広いウッドデッキ、もしくはタイルデッキにする予定でした。こちらは当初の予定図。庭の割合を小さくすることで、庭仕事を少なく、ラクにしようと思っていたのです。

変更の理由は、これだとすごく予算が高かったから(笑)。そのため「庭とウッドデッキの使い道」を強制的に考えることとなりました。

・ウッドデッキは物干し場として使わない(2階のランドリールームで部屋干しするから)
・大きな公園が近所にあるから、庭は子どもの遊び場にはならない
・新居は住宅街だから、庭でバーベキューはしないだろう
・ガーデニングソファやテーブルをウッドデッキに常時置いても、使いこなせそうにない&手入れもしないだろう
・ウッドデッキで過ごしたいときだけ、キャンプ用の折りたたみイスを置ければことたりそう

 

考えを整理して出した筆者の結論。それは、「室内から庭を眺めて楽しみ、ときどきウッドデッキに出てリラックスする」ことでした。

結果、ウッドデッキは縁側サイズまで小さくすることに。ベンチのように横並びで座れて、レジャーシートを敷けるぐらいの幅があれば十分と考えました。

そして、庭仕事をセーブしようという考えも改めることに。土の面積が増えた分、素人ながらも庭づくりをがんばりました(もちろん、プロにも一部お願いしています)。植物や花をたくさん植えることができ、目にもはなやかな庭ができ上がりました。

2年暮らしてみて、わが家のデッキは、やっぱりこのサイズで十分だったなと感じています。

 

スリムなウッドデッキのメリット

ここからは、縁側サイズでもあると便利なウッドデッキのよさをお伝えしましょう。

まず、ベンチ代わりになる。これが意外と便利。庭の地面より約41cm高いので、イスをわざわざ外に出さなくてもいいのです。ちょっと座るのにちょうどよく、飲み物や軽食も置けます。

奥行きは狭くとも、幅はしっかりあるので、4人家族で過ごすのに困ったことはありません。

ちなみに、わが家のウッドデッキ、小雨くらいなら問題なく過ごすことができます。これは、軒があるおかげ(リビングの窓が、雨で濡れにくいのもうれしい。窓をあけて、リビングで雨音に耳をすますと、なかなか情緒を感じます)。

 

庭に倉庫はないので、雨で濡らしたくないものをウッドデッキに置いています。また、使って濡れたガーデングッズを乾かしたり、子どもが拾ってきたどんぐりの置き場所になったりも(笑)。

庭バサミや土などのガーデングッズは、ボックスを使って収納。剪定をしたいときや植え替えの際、すぐ出せてとても便利です。ウッドデッキの上だと高さがあるので、地面からものを出し入れするより、腰に負担がかかりません。

デメリットはやっぱり土汚れや掃除

やっぱり軒があっても、外にあるウッドデッキは、土ボコリでだいぶ汚れます。とはいえ、人工木のウッドデッキなので、水をまき、ブラシでこすればお掃除終了。とてもお手軽です。

天然木だとオイルを塗ったり、定期的なメンテナンスをしたりと手間が必要。それが不要なので、ズボラな筆者には向いています。ちなみに、筆者が掃除するのは、おもに来客があるときだけ。

 

ただ、掃除をこまめにしていないとなると、ウッドデッキに素足で行くのは気が引けてしまうもの。なので、実際におうちピクニックをしたいときは、レジャーシートを敷いて使っています。座り心地もよくなるので、結果使いやすい!

 

ウッドデッキの下は、じつは落ち葉が結構入り込みます。家を建てる前にいろいろ調べてみたところ、ウッドデッキ下に雑草が生えたりしたら、掃除がさらに大変だと知りました。そこでウッドデッキの下はコンクリートに。

掃除でウッドデッキに水を流すときも気ラクだし、たまっている落ち葉の掃き掃除もしやすいです。下草がつたって伸びていっても、処理がラク。ここが土だったら、大変だったろうなと感じます。

ウッドデッキをつくる方は、費用がかかってもぜひ下をコンクリートにしておくことをおすすめしますね。

 

希望通りのリラックススペースに

家の敷地全体が道路より高いこと。また、ブロック塀や植栽で目隠ししているので、ウッドデッキは道路を歩いている人から見えません。また、隣家からの視線もさえぎられています。なので、ここはプライベート感満載。とてもリラックスできます。

季節がよいときは、ピクニックシートを敷いてお弁当を食べることも。たとえば秋は、イロハモミジを鑑賞しながらおやつタイムを。夜にお月見を楽しんでいます。

リビングから日々眺めている庭も、ウッドデッキに座って、風の音を聴きながら、直接眺めることで、癒やし効果がアップするように思えてきます。

筆者の楽しみは、休日にインフィニティチェア(フルリクライニングできるアウトドアチェア)を置いて、ウッドデッキでお昼寝すること。これがすごく気持ちいい!

鳥のさえずりがBGMに。極上の昼寝場所です。ウッドデッキは希望通りの最高のリラックススペースになっています。