「疲れやすいのは年齢のせい」と諦めていませんか? 疲れにくいカラダのつくり方とともに、運動や食生活などで信じられていることを、トレーナーの中野ジェームズ修一さんが○╳で判定してくれました。

ジムに行かなくてもOK!運動で疲れないカラダに

年齢を重ねると感じる疲れやすさは、じつは年齢のせいではなく筋肉の衰えが原因かも! 疲れやすさ解消のために運動を日常に取り入れましょう。

●散歩で体力はアップする?

×:散歩ではなくウオーキングに!

散歩とウオーキングは別もの。「体力をつけるには、身長の半分を目安にした歩幅と、息ぎれしない程度の速さでウオーキングを。その際、後ろ足で地面を蹴るように意識して。ジョギングを少し加えると、下半身の強化につながります」

●ジムに行かなくてもできる!下半身を鍛える3つの軽い有酸素運動

ジョギング

ウオーキングの際に少し取り入れるだけで、下半身の筋力アップに。「初めは、5分走って5分早歩きを繰り返すことからスタート」

踏み台昇降

もっとも手軽なのがコレ。「家の階段や段差で上り下りを繰り返します。テレビを観ながら、まずは30分を目標にやってみて!」

階段

駅やマンションで階段を利用すると、日常生活で下半身が鍛えられます。「まずは上りから。1度につき4階分を目指して!」

 

食事はカロリーよりもバランスを重視する

健康のための食事はバランスを意識しましょう。

●食生活はカロリーが重要?

×:カロリーよりもバランスのいい食事に

カロリーオフや低糖質には落とし穴が! 「カロリーや糖質を極端に減らしたバランスの悪い食生活を続けると、筋肉を分解してエネルギーに変えてしまい、筋肉量が落ちる原因に。次の14品目を意識したバランスのいい食事を心がけて」

1日でとるべき14品目

・穀類
・肉類
・魚介類
・豆・豆製品
・卵
・牛乳・乳製品
・緑黄色野菜
・淡色野菜
・キノコ類
・海藻類
・イモ類
・果物
・油脂類
・嗜好品(下記参照)

●お菓子やお酒をとってはいけない?

×:上質なものを大事に味わうのはOK

甘いお菓子やお酒をとるのは悪いことではありません。「嗜好品は心の栄養として必要。お菓子とお酒どちらかに決めて、ゆっくり味わいましょう。スイーツなら1日200kcalまで、ビールなら500ml1缶までが目安です」

●タンパク質は多めにとった方がいい?

〇:体重1kg当たり1gのタンパク質が理想

タンパク質は筋肉に欠かせない栄養素。「1日につき体重1kg当たり1g、体重50kgなら50g程度の量が必要です。目安は1食当たり手のひら1枚分。3食ともとることで、効率よく筋肉が維持できます」

運動が続かない人は強度より頻度増やして

睡眠や運動などを、習慣づけて日々行うことが疲れないカラダをつくる第一歩。

●休日は遅くまで寝て体力を回復

×:成長ホルモン分泌のために起きる時間と寝る時間は一定に

休日の寝だめで疲れを解消するのはNG。「体力の回復には、睡眠中に分泌される成長ホルモンが大切。睡眠時間がずれて睡眠の質が低下すると、成長ホルモンが出づらくなります。起床・就寝時間を一定に保ち、質の高い睡眠を心がけて」

●運動が続かない人のための3つのコツ

1:強度を上げるより「頻度」を増やす

ツラい運動は続けづらいもの。「きつい運動を週1回行うなら、『もう少しできそうな運動』を、週3回行う方が効果的です」

2:目標設定は「成功確率50%」に

高い目標はやる気をなくし、ラクな目標はモチベーションが上がりません。「半分できれば上でき程度の、続けやすい目標がおすすめ」

3:少しの運動でも「やった」にカウント

ちょっとした動きでも「やった」にカウントしてOK。「0か1かで考えないように、0.5程度の目標をつくっておくと続けやすいです」