ジャニーズ事務所の藤島ジュリー景子社長の “謝罪動画” から2週間が経とうとしている。

　故・ジャニー喜多川前社長から性加害を受けていたと訴えている問題について、ジュリー氏が口を開いたのは5月14日のこと。

「なによりもまず、被害を訴えられている方々に対して深く、深くおわび申し上げます。そして関係者の方々、ファンのみなさまに大きな失望とご不安を与えてしまいましたこと、重ねておわび申し上げます」

　続く一問一答の書面では、《知らなかったではけっしてすまされない話だと思っておりますが、知りませんでした》と説明。長らく事務所の運営は、ジャニー喜多川氏とメリー喜多川氏の2人体制で、それ以外の人間は発言できない状態だったという。

《私自身、その異常性に違和感を持つことができなかったわけで、ただただ情けなく、深く後悔しております》とも語った――。

　この発言に噛みついたのが、40年以上事務所に在籍し、“ジャニーズの長男” とも言われてきた近藤真彦だった。近藤は5月19日、大分県庁に知事を表敬訪問した際の会見でこう語っている。

「知ってた、知らなかったじゃなくて、もう知ってるでしょと。隠しごとはなしにね、嘘はなしに、しっかりと正面を切ってね、正々堂々と話をしてもらえればなあと。じゃないと、みなさん納得しない人が多いんじゃないかなと思いますけどね」

　近藤は2021年に事務所を退所しているが、性加害騒動で揺れたこの2週間、“ジャニタレ” たちはその対応を試されてきたといってもいい。とりわけ、報道に携わるタレントがそうだった。

　ジュリー氏が動画を公開した翌15日の月曜日、報道番組『news zero』（日本テレビ系）が放送された。月曜日のキャスターを務めているのは、櫻井翔だ。

　だが、キャスターである櫻井はコメントせず “フレームアウト”、メインキャスターを務める有働由美子が、代わりにカメラの前に立った。番組内容、とりわけ櫻井の発言が注目されていただけに、これには「キャスター失格」という声が多く寄せられた。

「ジャニーズ事務所に縁があり、キャスターを務めている人は何人かいます。櫻井さんに加え、『週刊ニュースリーダー』の城島茂さん、『キャスターな会』の中居正広さん、『サンデーLIVE!!』（すべてテレビ朝日系）の東山紀之さん、『シューイチ』（日本テレビ系）のKAT-TUN・中丸雄一さんなどです。

『news zero』ではこの問題が扱われましたが、続く『週刊ニュースリーダー』『キャスターな会』『シューイチ』では、ジャニーズ問題は完全スルー。日曜になり、ようやく東山さんが口を開いたんです」（週刊誌記者）

　東山は謝罪を述べると同時に、これまでほかの所属タレントから謝罪や弁明の言葉がなかったことについて、「最年長である私が、最初に口を開くべきだと思い、後輩たちには、極力、待ってもらいました」と釈明した。

「東山さんの『待ってもらった』発言をうけ、再び注目を浴びたのが櫻井さんです。翌日の『news zero』で、今度こそ何かを語るのではないか、と期待した人も多かったんです。しかし、放送では、ジャニーズ問題は触れられず。当然、櫻井さんがコメントする場面もありませんでした。櫻井さんには再び、失望の声が寄せられたのです」（同）

　5月25日、今度はメンバー全員がジャニーズ出身のロックバンド「男闘呼組」が、ライブ会場でこの問題に言及。メンバーの高橋和也が、突如、口を開いた。

「いま、ジャニーズ事務所がたいへんなことになっているが、俺たちは昔、ジャニーズだったことに誇りを持っている。俺たちの名前『男闘呼組』をくれたのもジャニーズ。いろいろなことを言う人たちがいるけど、それで傷ついている人間もいる。俺たちはこれからもジャニーズを応援するし、みんなにも応援してほしい」

　これまでのジャニタレたちとは違ったスタンスの発言に、ネット上では「がっかり」の声も寄せられた。

「同ライブには、男闘呼組を慕う中居正広さんもサプライズで登場しています。高橋さんの発言シーンとは異なる場面でしたが、そんな中居さんにも “がっかりした” という声が集まりました。

　やはりファンは、タレントの口から真実が語られることを望んでいるようです。

　そう考えると、2006年に『news zero』キャスターに就任し、以来17年、勤勉かつ意欲的な仕事ぶりでキャリアを積んできた櫻井さんの沈黙が気になります。ただでさえ株が下がっているのに、このまま何も触れずにやり過ごしたら、せっかく築いてきた評価が総崩れになってしまうでしょう」（同）

　28日朝には、中丸が出演する『シューイチ』が放送を控えている。そして、29日の夜には櫻井の登場だ。はたして、2人は何かを語るだろうか。