一生懸命、家をきれいにしているのに夫が散らかし放題でイライラ。そんなお悩み、よく耳にしますよね。「今の収納方法、家族にはハードルが高いのかも?」と話すののは整理収納コンサルタントの須藤昌子さん。ご自身の経験をもとに、詳しく教えてくれました。

収納は、できない人に合わせるのが鉄則

ひとり暮らしなら自分のやりたいように家を整えることができますが、家族がいるとそうもいきません。

【写真】夫のメガネ、目の前にボックスがあるのに置きっぱなし…

収納は「ごちゃごちゃを隠したい」「見た目を美しく」ということが優先されがちですが、収納を使う人が出し入れしやすいかどうか。それが最も大切です。

「自分はよくても、家族にとってハードルが高いとなかなか片づきません。その人が出し入れしやすい、使いやすいと感じる方法に歩み寄ることが必要ですよね」

須藤さんのお宅でも、家族に歩み寄った収納がいくつかあるそうです。

●夫のメガネは「引っかけるだけ」収納に

ご主人のメガネ収納は、ボックス収納から引っかけ収納にチェンジしました。

「夫のメガネはキッチンカウンターが定位置。目立たないように黒のボックスに入れて欲しいのですが、いつ見ても出しっぱなしでした」

原因は、メガネを持ち上げるひと手間にあると考えた須藤さん。それならば、と引っかけ収納できるスタンドにチェンジしました。

「ボックスは、たとえフタがなかったとしても持ち上げて中に入れる動作が必要です。でもスタンドなら、手をスーッと前に出すだけでOK! 引っかける方がラクなのか、メガネが置きっぱなしになることもなくなりました」

●通勤アイテムはアクリルの「見える」収納

ご主人の身支度コーナーでは、ワイシャツやこまごました小物をすべて「見える」状態で収納しています。

「私なら白いボックスで隠し、ラベルを貼りたくなるところ。でも夫はそれをストレスに感じるのだそうです。だったら無理はせず、夫しか使わないものは夫が出し入れしやすいような収納に。アクリルケースに入れれば、ラベルの字を読まなくてもパッと認識できます」

大切なのは、歩み寄り。ひとりよがりにならない、家族みんなに優しい収納を考えてみてくださいね。