老後資金にまつわる素朴な疑問を、ファイナンシャルプランナーの深田晶恵さんにがわかりやすく回答! 読者が気になる疑問について、Q&Aで応えてもらいました。

もっと教えて!老後のお金Q&A

わからないからこそ不安になってしまう老後のお金。ファイナンシャルプランナーの深田晶恵さんに、よくある老後のお金の疑問・質問に答えてもらいました。

●Q:夫が定年したら私もパートを辞めていい?

→A:老後資金の目減りを抑えられるので、ぜひ続けて!

一般に、夫の定年後は収入が大きく減少します。「夫だけずるい」という気持ちはわかりますが、むしろ積極的にパートを続けましょう。年間100万円のパート収入があれば、5年間で500万円も貯蓄の目減りを抑えられると考えて。

また、これまで家事を妻まかせにしていた夫には、家事を覚えてもらうチャンスにもなります。

「私、今日パートだから掃除はお願いね」などと出かけましょう。家事をしっかり分担できるようになれば、老後の夫婦関係も円満に!

●Q:老後のお金の不安を消すにはどうしたらいい?

→A:老後資金の目安がわかれば不安は減ります

漠然と「年金が少ないかも」「貯蓄がたりないかも」と思っていると、不安は募る一方。今の家計から老後の家計を予想して、具体的な数字で“見える化”すれば不安は軽減します。

一般に、老後は教育費や住宅ローンがなくなり、つき合いも減るので支出は減少します。年金額と照らし合わせると、意外と大丈夫! と思う人も多いはず。

●Q:退職金でなんとかなるはず!

→A:住宅ローンの残債次第です

退職金は老後資金としてプールしておきたいもの。住宅ローンの返済に大半を充てるのは避けるべく、今から65歳の退職時までに繰り上げ返済で軽減を。

ただし、教育費などで手もちのお金が必要な人は、無理な繰り上げ返済はNG。60歳になったら、その時点での貯蓄と退職金を合わせた額とローン残債、老後資金とのバランスを取りながら家計プランを再度立て直し、働く期間を延ばすことも検討を。

●Q:年金は破綻しませんか?

→A:しません!

公的年金は破綻しないように制度を改正しながら長期的に運用されています。年金額の減額や受給年齢の引き上げはあるにしても、破綻することはありません。長生きの時代、終身もらえる公的年金が老後の基盤になります。