せっかく買ったのに、「使っていない」「使いこなせなかった」という収納用品はありませんか? 「いつもの使い方から発想・視点を変えて考えてみると、使える収納用品が増えるかもしれませんよ」と話すのは、ライフオーガナイザーの森麻紀さん。どのように発想の転換をすると使える収納用品になるのか、そのコツを教えてもらいました。

使っていない収納アイテムも、発想を変えれば大活躍!

森さんが実際に発想を変えて使いこなしているアイテムを教えてもらいました。

●収納ケースを横に倒して使ってみる

わが家のアルバムはフタつきの箱に入れて、リビングにあるエレクトーンの下に置いています。目立たないよう同色の黒で統一。

エレクトーンのイスが手前にあるので、そのまま普通に置いてしまうと、取り出すときに「イスを手前に引きだす→箱を引きだす→フタをあける」という3つの工程を踏む必要があり、とても面倒くさい…。

そこで、フタを手前にくるにようにして箱を倒して置いてみることにしました。すると、「フタを開ける」のみでOKに。

これで、イスを手前に引き出す必要もなく、アルバムをいつでも気軽にすぐ取り出せるようになりました。

横に倒して使うメリットはほかにもあります。

それは、アルバムをそのまま棚に並べるより、箱という囲いがあると取り出しやすさがアップするということ。

もちろん中に入れるものにもよりますが、奥に行きすぎないので、本や四角いケースなどを収納するのにおすすめです。

●スポンジホルダーがコップホルダーに!向きを変えただけで違う使い方ができる

こちらは、わが家のコップホルダー。今は100円ショップで専用のもっと便利な商品が発売されていますが、数年前までは残念ながらありませんでした。そこで活用したのが、スポンジホルダーです。

私は、自分が欲しいと思い描いている形状を想像しながら商品を探すので、これを逆さにしたときに希望の形状になる! と思い購入。

本体を吸盤から180度回転させた状態での使用になりますが、この状態でも吸盤から本体が落ちることはありません。ちなみにわが家の子どもも、力加減などまったく気にしない小学生の頃から使っています。

視点を変えるだけで、専用の商品かと思うようなフィット感。

●収納用品を逆さにして、底上げする

わが家のトイレットペーパー入れは、3×3で9個入る収納ケースです。この収納ケースは便座に座ったまま取れる便利な場所にありますが、ひとつだけ不満がありました。

いちばん下のトイレットペーパーを取ろうとすると、腕を思いっきり伸ばさないといけない…。大したことではないように思えるのですが、まあまあなプチストレスです。

そこで、使っていなかった収納用品を逆さにして底に置きました。その上にトイレットペーパーを乗せれば、高さが増すので全体を底上げすることができます。

おかげでいちばん下のトイレットペーパーも、スムーズに取れるようになりました。ちなみに、キッチンのゴミ箱にも同じように収納ケースを底に入れています。

理由は、ゴミ箱とゴミ袋のサイズが合わないせいで、重みのあるゴミを入れたときにゴミ袋が沈み込んでしまうからです。

それを防止するために、逆さにした収納ケースを底に置いてゴミ箱のサイズ(高さ)を小さくしているというわけです。

収納ケースに限らず、ついなにかに使えないかと取り置いてしまいがちなクッキー缶などのあき缶もよいと思います。

使っていなかった収納用品をひとつたすだけで、このように生活の不便がひとつなくなることもあります。せっかくもっている収納用品、もっと活用してみませんか?