米外為市場サマリー:米インフレ圧力の根強さが意識され一時134円20銭まで上伸

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 27日のニューヨーク外国為替市場のドル円相場は、1ドル=133円97銭前後と前日に比べ30銭程度のドル高・円安。ユーロは1ユーロ=147円71銭前後と同10銭程度のユーロ高・円安だった。
 
 この日に米商務省が発表した1~3月期の実質国内総生産(GDP)速報値は、前期比の年率で1.1%増と伸びは昨年10~12月期の2.6%から縮小したが、食品とエネルギーを除くコア個人消費支出(PCE)価格指数は4.9%の上昇と前四半期の4.4%上昇から加速した。また、米労働省が発表した前週分の新規失業保険申請件数が23万件と3週間ぶりに減少し、労働市場の強さが示されたこともあり、市場では米連邦準備理事会(FRB)が5月2~3日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを停止する可能性は低いとの見方が台頭。日銀金融政策決定会合での金融政策の現状維持を見込んだ円売りも加わり、ドル円相場は一時134円20銭まで上伸した。ただ、この水準では戻り売りなどが出やすいとあってドル買いは一服。全米リアルター協会(NAR)が発表した3月の中古住宅販売仮契約指数が前月比5.2%低下と、市場予想(0.5%の上昇)に反してマイナスとなったこともドルの重荷となった。

 ユーロは対ドルで1ユーロ=1.1028ドル前後と前日に比べて0.0010ドル強のユーロ安・ドル高だった。




出所:MINKABU PRESS