栃木県那珂川町にある県立馬頭高校、内陸県にある唯一の水産科がモデルとなった青春小説「ナカスイ!」が出版され話題を呼んでいます。

 宇都宮市出身の主人公・鈴木さくらが「普通から抜け出したい」と生き物の興味も知識もないまま入学した「那珂川水産高校」で個性豊かな授業と同級生による「青春」が鮮やかに描かれます。県内在住の作家村崎なぎこさんの2作目となる小説です。

 作品の中でさくらたちが出場する地元の食材を使った創作料理コンテストは、実際に馬頭高校の生徒たちも出場しています。ここで登場するザリガニやナマズを使った一風変わった料理は馬頭高校の生徒たちがこれまでに研究発表してきたレシピです。

 一方、作品に横糸のように織り込まれるのがサミュエル・ウルマンの詩「青春」です。馬頭高校の一室に掲げられたこの詩に感銘を受けた村崎さんがモチーフに決めたといいます。

 小説の出版に当たっては馬頭高校の小池学校長が再翻訳を手掛けました。馬頭高校をモデルにした小説「ナカスイ!」は全国の書店に並んでいます。