白血病で闘病の末に5歳で亡くなった女の子が通っていた宇都宮市の保育園で、29日卒園式が行われ、温かく見守ってきた園と園児に感謝の思いをのせたバルーンが空に放たれました。

 宇都宮市のあずま保育園に通っていた大田和瑠璃ちゃんは2020年の夏、3歳の時に、急性骨髄性白血病を発症し、家族から2度の骨髄提供を受けるなどして病と闘ってきましたが、去年(2022年)3月12日に5歳で天国に旅立ちました。

 29日の卒園式で園児に抱きかかえられて入場したクマのぬいぐるみ。このぬいぐるみは「瑠璃ちゃんベア」と名付けられ、亡くなった瑠璃ちゃんの思いを継ぎ1年間保育園に通いました。

 瑠璃ちゃんベアは園長と担任の先生が提案したもので、園児たちは、園での生活の中で抱っこをしたりおんぶをしたりして一緒に思い出を紡いできました。

 式では、同級生の友達と一緒に瑠璃ちゃんベアが卒園証書を受け取り母親の涼子さんに手渡しました。

 瑠璃ちゃんベアとともに卒園式を終えた園児たちは、瑠璃ちゃんへのメッセージや将来の夢などを付けた色とりどりの風船を青空に放ちました。このバルーンリリースは、クラウドファンディングを通じて実現したもので、110人の支援者からおよそ48万円の寄付があったということです。

 瑠璃ちゃんとの楽しい思い出は、園児一人ひとりの心の中でこれからも生き続けます。